かん‐きょ【閑居/間居】
閑居
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/08/01 07:57 UTC 版)
下田での一鼎の生活は単なる閑居の悠々自適ではなく、忍苦の毎日であり厳しい修行であった。 ある日弟子が台所に行くと釜の中には蜘妹が巣をはっていたので不審に思い、更に夜具もないのを怪しんでいると、「怪しむなかれ、ここは山中だ。果実もあれば野菜もある、釜を用いる要なし。夜具としては茅類が簇生しているので蒲団の要を見ず」といった。又弟子の下村三郎兵衛にも「寝られぬ時には寝ず、寝られる時に寝る、食われぬ時には食わず、食われる時に食う」といっている。「永々の浪人にて、酒などもまいるまじく」と尋ねたら一鼎は「山中にて見たこともなし。それよりは飯もなし、麦・そば・ひえなどを釜に入れ置き、望みの時に食べ申し候。汁も食べたことなし」と答えたという。 一鼎を慕い閑居を訪れて教えを乞う者もあり、その中には後に『葉隠』を口述する山本常朝もいた。下田での閑居の中で一鼎は『武士道要鑑抄』を著した。その内容は『葉隠』の先駆を為すものであった。
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