閑居友とは? わかりやすく解説

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かんきょのとも【閑居友】

読み方:かんきょのとも

鎌倉時代説話集2巻承久4年(1222)成立著者慶政とされる上巻21話下巻11話を収め出家発心などの仏教的説話からなり下巻女性の話を主とする


かんきょのとも 【閑居友】

仏教色彩の濃い出家遁世談・観音霊験談などを集めた鎌倉前期説話集慶政著と伝える。二巻慶政天台の僧らしい。

閑居友〈上下/〉

主名称: 閑居友〈上下/〉
指定番号 2205
枝番 00
指定年月日 1969.06.20(昭和44.06.20)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 書跡・典籍
ト書
員数 2帖
時代区分 鎌倉
年代
検索年代
解説文: 鎌倉時代作品
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書跡・典籍:  門葉記  門葉記  開元釈教録  閑居友  関山慧玄墨蹟  関白内大臣家歌合  阿弥陀経

閑居友

読み方:カンキョノトモ(kankyonotomo)

分野 仏教説話

年代 鎌倉前期

作者 慶政


閑居友

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/07/26 02:04 UTC 版)

閑居友(かんきょのとも)は、慶政の作とされる仮名文で書かれた鎌倉初期の仏教説話集承久4年(1222年)春成立。2巻32話からなり、先行の説話集にない話だけを収める。無名の人や、女性を主人公にとった説話がおおく、その発心の仏道に適うことを称える評論を備えるのを特徴とする。『発心集』を先駆として、遁世者たちの心のありさまを伝え、それを結縁のよすがとし、教化することを目的とする。


  1. ^ 「さても「発心集」には、伝記の中にある人々あまたみえ侍めれど、この書には、伝にのれる人をばいるゝことなし。」(上1「真如親王、天竺にわたり給ふ事」、引用は美濃部、68による)、なお小林を参照のこと。太田は本書が『方丈記』にも影響を受けていることを指摘する。
  2. ^ 「さても、この僧都の事、「発心集」にも見え侍ぬめれど、この事は侍ざめれば、よきついでに因縁もほしくて侍りて書き侍ぬるべし」(上3「玄賓僧都、門をさして善珠僧正をいれぬ事」、美濃部73)。美濃部25など参照。小島550–551は、著者とされる慶政が書写した往生記の一本の奥書に、先行する往生記に同内容のあるものを省いたとあることに注目する。
  3. ^ 美濃部15–16、小島546–549。
  4. ^ 美濃部31–33、小島549–553。
  5. ^ 戸波。美濃部30–33。
  6. ^ 久保田862。
  7. ^ 山口27–28。小林(17), (18)。
  8. ^ 小島553–554。引用は小島553。小林(17) 144を参照。
  9. ^ 小島555
  10. ^ 廣田。
  11. ^ 著者を慶政とする説は、ふるくは契沖が「閑居の友と申書も、慈鎭の作と申候。披らき見申候ニ、入宋の事御座候。松尾澄(ママ)月房慶政上人作と存候。」(安藤為章『年山紀聞』巻三、1804。『契沖全集』巻十六、岩波書店、p. 473による)と書いたものがあるが、さして弘まらなかったとみえ、『続群書類従』には著者名を記さない。作者説については、美濃部や小島によくまとめられている。
  12. ^ 美濃部6–15。小島543–546。
  13. ^ 美濃部39–48。
  14. ^ 美濃部39。なお、よりあたらしい研究として、酒井は平家諸本と本書の異同は決定的に大きいとし、両者ともに「かの院の御あたりの事を記せる文」を共通の典拠とするのではないかとした。
  15. ^ 美濃部1–3。
  16. ^ 美濃部48–57。
  17. ^ 太田20–21。


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