鎌倉景政とは? わかりやすく解説

かまくら‐かげまさ【鎌倉景政】

読み方:かまくらかげまさ

平安後期武将相模(さがみ)の人。通称権五郎生没年未詳16歳後三年の役従い、目に矢を受けながらも奮戦味方武士が顔に足をかけて引き抜こうとしたのを怒り陳謝させたという逸話が有名。


鎌倉景正

(鎌倉景政 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/04/05 14:00 UTC 版)

 
鎌倉 景正 / 鎌倉 景政
『集古十種』より
時代 平安時代後期
生誕 延久元年(1069年
死没 不明
別名 権五郎
神号 源正霊神
主君 源義家
氏族 桓武平氏鎌倉氏
父母 父:鎌倉景成、母:不明
兄弟 景政、景秀、景経、梶原太郎景久
景継、景門
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鎌倉 景正(かまくら かげまさ/平 景正(たいら の かげまさ))は、平安時代後期の武将。名は景政とも書く。通称は権五郎。

略歴

父は桓武平氏の流れをくむ平景成とするが、平景通の子とする説もある。父の代から相模国鎌倉(現在の神奈川県鎌倉市周辺)を領して鎌倉氏を称した。居館は藤沢市村岡東とも、鎌倉市由比ガ浜ともいわれる。

16歳の頃、後三年の役に従軍した景正が、右目を射られながらも奮闘した逸話が「奥州後三年記」に残されている。戦後、右目の療養をした土地には「目吹」の地名が残されている(現在の千葉県野田市)。

長治年間(1104年 - 1106年)、相模国高座郡大庭御厨(現在の神奈川県藤沢市周辺)を開発した。永久4年(1116年)頃伊勢神宮に寄進している。

子の景継は、長承4年(1134年)当時の大庭御厨下司として記録に見えている。また『吾妻鏡養和2年(1182年)2月8日条には、その孫として長江義景の名が記されている。

なお、1895年(明治28年)に九代目市川團十郎によって現行の型が完成された『歌舞伎十八番之内 』では、それまでは単に「暫」とだけ通称されていた主役が「鎌倉権五郎景政」と定められたが、実在の鎌倉景政からその名を借りただけである。

系譜

尊卑分脈』による系譜では、景正を平高望の末子良茂もしくは次男良兼の4世孫とし、大庭景義景親梶原景時らはいずれも景政の3世孫とする。他方、鎌倉時代末期に成立した『桓武平氏諸流系図』による系譜では、景正は良文の系統とし、大庭景親・梶原景時らは景正の叔父(あるいは従兄弟)の系統とする。

景正の登場する系図は3種類あり、内2種類では香川氏大庭氏梶原氏などは景正の兄弟もしくは従兄弟に連なる家系としている。

略系図

『尊卑分脈』

○出典:『尊卑分脈[1]、『姓氏家系大辞典』[2]

高望王
 
 
 
平良茂
 
 
 
平良正
 
 
 
平致成
 
 
 
鎌倉景成
(鎌倉権守)
 
 
 
景正
(鎌倉権五郎)
 
 
 
景経
(権八郎)
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
大庭氏
大庭景忠
(大庭太郎)
景長
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
景義
(大庭権守)
景親
(大庭三郎)
梶原氏
梶原景時

「三浦系図」

○出典:『姓氏家系大辞典』[3]

平忠通
(村岡五郎)
 
 
 
鎌倉氏
鎌倉章名
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
景通
(鎌倉権大夫)
景村
(鎌倉四郎大夫)
景成
 
 
 
 
 
 
 
梶原氏
梶原景久
(太郎)
景明
(太郎)
景政
(鎌倉権五郎)
 
 
 
 
 
 
 
景長
(太郎)
大庭氏
大庭景宗
(大庭権守)
景能
 
 
 
長江氏
長江義景

神社

横浜市内の旧鎌倉郡にあたる地域(現在の栄区戸塚区泉区瀬谷区)に多く存在する御霊神社は概ね景政を祀っており、そのほか各地にも景正を祀る神社がある。

脚注

出典

  1. ^ 第十六巻 平氏」『尊卑分脈』 十一、吉川弘文館〈故実叢書第三輯第十六回〉、1904年12月21日、3-13頁https://dl.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/771961 
  2. ^ 太田 1934, p. 1276.
  3. ^ 太田 1934, pp. 1276, 1536, 1705.

参考文献

関連項目

外部リンク




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