銀河系の発見
ガリレオが自作望遠鏡で「天の川が銀河系の一部」と確認
1610年、イタリアのガリレオ・ガリレイは自作の望遠鏡で天の川がたくさんの星の集まりであることを確認しました。じつは、この天の川が私たちの住む銀河系の一部分の姿でした。このような天の川を見て、18世紀のドイツの哲学者カントは、私たちのまわりの星はレンズ型に集まった銀河系を形づくっていると考えました。レンズの内側に私たちがいて、そこからまわりを見渡しているので、レンズの半径方向に星が見える、それが天の川だというわけです。
「銀河モデル」をつくりあげたウィリアム・ハーシェル
天の川が、銀河系を横から見たすがただと気づいたのは、天王星の発見で有名なイギリスの天文学者のウィリアム・ハーシェルです。ウィリアム・ハーシェルは、全天の星をたんねんに数え上げ、図のような銀河系の形を考えました。中心に太陽があり、厚みが直径の1/5ほどの円盤状をしています。
太陽系の位置は銀河の中心から約2万8,000光年
銀河系が円盤状の形をしているということを確かめたハーシェルの研究はすばらしい功績でしたが、現在の銀河系像とはだいぶ異なっています。ウィリアム・ハーシェルは、私たちの住む太陽系は銀河系の中心にあると考えました。この考え方は20世紀初頭になっても研究者たちに支持されていました。しかし1918年、アメリカのシャプレーは、太陽系が銀河の中心からおよそ5万光年(のちに2万8,000光年に訂正)も離れていることを明らかにしました。さらに1950年ごろには、オランダのファン・デ・フルストが銀河系が巨大な渦巻きの腕をもつことを明らかにしました。現在では、銀河系は、直径10万光年の渦巻き型をした円盤と、それをほぼ球状に包み込むハローからなり、全体で半径数十万光年になると考えられています。そして銀河系全体は毎秒220kmの速度で回転していると考えられています。
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