電磁波の種類
物質からは色々な種類の光が出ています。それら全部をまとめて「電磁波(でんじは)」と呼んでいます。電磁波の中で私たち人間が見える光を「可視光(かしこう)」と読んでいますが、これは人間にとって見ることができる光という意味で、上の図を見てわかるとおり、非常に狭い範囲でしかありません。
電磁波の種類はどうやって分けているのでしょうか?
電磁波には「波」の性質があって、波の山と山の間の長さ、「波長(はちょう)」で呼び方が変わります。可視光の波長は0.5μm(マイクロメートル、1,000分の1mm)前後ですが、赤外線は可視光より少し波長が長い光です。
波長が長いほど、波の持つエネルギーが低くなります。赤外線は温度の低い天体や、遠くの天体を調べるのが得意です。たとえば星になる前にガスやちりが集まって輝きだしていく様子などの観測が期待されています。
反対に、X線は波長が短く、エネルギーの高い物質から出されます。ブラックホールや超新星の残骸、活動銀河核を見るのに、X線は適しています。
つまり物質は温度やエネルギーの状態によって違う種類の電磁波を出しており、波長を変えて宇宙を見ると、異なる宇宙の姿が観測できるというわけです。
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