鉄鋼関連産業
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/10/09 03:07 UTC 版)
高雄市は台湾における鉄鋼産業を初めとする工業の中心地域である。1900年、台南府より打狗までの鉄道の開通に伴い高雄地区の近代化が始まり、翌年、三井財閥が高雄県橋仔頭に近代的な製糖工場として台湾製糖株式会社を設立すると、その工場設備の維持修理の必要性から1912年に打狗鉄工所が設立され屋。また1940年には唐栄により台湾最初の民営の唐栄鐵工所が設立され、くず鉄を原料に電気炉による製鉄事業を開始、最盛期には唐栄鉄工所は全台湾の圧延鉄鋼の50%を郷っ給していた。 このように鉄鋼関連産業が萌芽した高雄地区であるが、太平洋戦争末期になると高雄港はアメリカ軍の爆撃対象となり大きな被害を受けた。1945年の終戦の際には高雄港内には178隻の船舶が沈没またが擱座していた。翌年よりこれらの船舶のドレージ作業が開始されると、高雄はこれらの船舶を材料とした製鉄業が隆盛を迎えた。1960年に高雄臨海工業区が設立されると、ドレージから製鉄までを一貫して生産する工場が完成、1973年には世界最大のドレージ量を記録した。 1975年、高雄港第二港湾が竣工、10万t以上の大型鉄鉱石運搬船の接岸が可能となり、高雄地区の製鉄産業成長の基礎が築かれた。1977年には中国鋼鉄公司による生産も開始され、民間のくず鉄を利用した製鉄業者も、次第に輸入鉄鉱石を利用した大型製鉄所に変貌していく。大規模蹄鉄所としては盛余、燁興、燁隆などがあり、現在では内需対応から輸出中心の企業として各種製品を生産、台湾政府の支援もあり、高雄地区は台湾の鉄鋼都市として現在も活動している。
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