遠征への影響
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/01/01 02:42 UTC 版)
開催国はウイルスの流入を防ぐために、対象馬が感染しているかしていないかに関わらず、ウイルスの流行している国からの馬の遠征を制限している。今回の流行により、遠征を断念した馬が多数いる。 フランスの凱旋門賞に出走を予定し、出国検疫のために美浦トレーニングセンターの検疫厩舍に滞在していたメイショウサムソンに陽性反応が示された。 馬名所属厩舎出走予定だった競走メイショウサムソン 高橋成忠 フォワ賞、凱旋門賞 メイショウレッド 高橋成忠 帯同馬 デルタブルース 角居勝彦 コーフィールドカップ、メルボルンカップ ポップロック 角居勝彦 コーフィールドカップ、メルボルンカップ シャドウゲイト 加藤征弘 コックスプレート ロックドゥカンブ 堀宣行 ヴィクトリアダービー また、グローバルスプリントチャレンジの対象競走であるセントウルステークス、スプリンターズステークスには当初はベンバウンが挑戦の意向を示していたが、馬インフルエンザの流行と検疫所の問題から遠征を断念した。 9月7日、競馬学校で教育用馬で陽性反応を示した馬がおり、輸入検疫施設の指定を取り下げたことが発表されたが11月1日に再指定を受けた。 また沈静化して以後も当面は出国検疫が厳しくなる。2007年12月に行われる香港国際競走に出走する際には当初1ヶ月間(後に2週間と決まる)開催されていない競馬場などで出国検疫を受けるために隔離され、なおかつ同地で乗馬用の馬などからも馬インフルエンザが発症してはならないという制限のもとにおかれる。このため多数の第1回出走登録があったものの断念した陣営も多く、出走するのはコンゴウリキシオーとシャドウゲイトの2頭となった。 2008年、3月に行われるドバイミーティングへの選出馬となった7頭が1月31日に発表されたが条件付での遠征となる。条件の詳細は2月1日に発表され、日本とアラブ首長国連邦(UAE)間によって決まった条件は、(1)出国5日以内に馬インフルエンザ検査を行い陰性であること、(2)出国前21日間、馬インフルエンザの発生がない施設にいること、(3)アラブ首長国連邦が要求する方法で馬インフルエンザワクチンが接種されていること、の3つの条件を満たさなければ遠征及び出走はできないことになる。検疫期間自体は通常の5日間で、輸出検査は指定された競馬場の国際厩舎となるため、出走馬は(2)の条件を満たして3月は非開催の京都競馬場で調整されることになる。後に4頭が追加選出され、最終的に遠征を敢行したのはイイデケンシン、アドマイヤオーラ、ウオッカ、ヴァーミリアンの4頭となった。|}同年4月27日に行われるクイーンエリザベス2世カップにマツリダゴッホが、同日のチャンピオンズマイルにマイネルシーガルが選出されたことと、香港政府と日本国政府の取り決めによる14日間の輸出検疫を新潟競馬場の国際厩舎で行うことが4月1日に発表された。 同年5月18日に行われるシンガポールエアラインズインターナショナルカップにコスモバルク、シャドウゲイト、タスカータソルテの3頭、同日のクリスフライヤーインターナショナルスプリントにドラゴンウェルズの、合計4頭が選出馬となり、すべての関係者が招待を受諾したことが4月4日に発表された。しかし4月11日に日本とシンガポール政府間の衛生条件に関する協議の結果、衛生条件は「出国前3ヶ月間に伝染病(馬インフルエンザを含む)の発生がない施設にいたこと。」という条件が発表された。これにより日本中央競馬会所属の3頭は、3月12日に美浦トレーニングセンター、3月13日に栗東トレーニングセンターで馬インフルエンザが確認されているために出走不可能となった。なおコスモバルクは条件に該当しないため遠征可能となっている。
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