追試の失敗とウッドによる暴露とは? わかりやすく解説

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追試の失敗とウッドによる暴露

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 03:46 UTC 版)

N線」の記事における「追試の失敗とウッドによる暴露」の解説

フランス国内で大きな関心呼んだN線国際的に注目されることとなり、多く物理学者がこの効果追試再現実験)を行った。ところがフランス国内ではダルソンバール、マスカールなど多く科学者追試成功していたものの、他国英米独)ではごく少数の例を除いて追試失敗したレイリーランジュバンハインリヒ・ルーベンス、ドルーデらはN線観測失敗し、オットー・ルンマー(英語版)らもN線に対して批判的な見解示していた。 追試失敗した物理学者一人であるアメリカロバート・ウッドは、詳細な調査のために自らフランス赴いたナンシー大学のブロンロの実験室通されると、ブロンロが実験する際には常に実験室暗くしていることにウッドは気がついた。ウッド暗がりの中で実験者に悟られないように、波長分けるためのプリズムひそかに実験装置から取り外してみた。N線実在するであれば装置からプリズム外した状態ではN線観測できなくなるはずだが、実験者たちはそれでもN線を"観測"したと答えた次にウッドは、実験装置細工をするような怪し素振りをあえて周囲見せつけておき、実際に装置手を加えずにいた。N線実在するであれば、この場合N線観測されるはずだが、ウッド怪し素振り惑わされ実験者たちはN線を"観測"できなくなった答えた。 他にもウッドは、「N線放出源と火花との間に手を差し入れる実験で、観測者に手を差し入れた瞬間言い当ててもらう」「N線放出源の前に金属のヤスリ置いて蛍光塗料スクリーン表れる干渉縞模様観測する実験で、金属ヤスリ木片にこっそり交換する」などを行い観測者がそれらを言い当てられずに失敗することを確認したウッドはこうした視察結果まとめて1904年9月29日版の『ネイチャー』誌に発表したその中でN線存在を示すような観測結果は全く確認できず、N線を"観測"していた実験者たちも何かに騙されているのだとウッド結論付けた。 ブロンロはその後写真露出時間自動設定火花安定化などの実験装置改良観測手に関する論文発表して反論したが、他国だけでなくフランス国内でも批判増加した。ブロンロは論文出版止め1909年には教授職引退したが、頑固にN線研究続けて観測結果フランス科学アカデミー送付し続けた。またナンシー大学同僚にも、ブロンロが死去するまでN線存在支持し続けた者がいた。

※この「追試の失敗とウッドによる暴露」の解説は、「N線」の解説の一部です。
「追試の失敗とウッドによる暴露」を含む「N線」の記事については、「N線」の概要を参照ください。

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