近代農薬の登場
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 09:46 UTC 版)
1800年代に入ると、コーカサス地方で除虫菊の粉末が殺虫剤として使用されたほか、デリス(en)根の殺虫効果が知られるようになった。 1824年には、モモのうどんこ病に対して、硫黄と石灰の混合物が有効であることが発見された。その後、1851年にフランスのグリソンが石灰硫黄合剤を考案した。 18世紀後半には、木材の防腐剤として用いられていた硫酸銅が、種子の殺菌にも用いられるようになったが、1873年にボルドー大学のミヤルデ教授が、ブドウのべと病に硫酸銅と石灰の混合物が有効であることを発見。1882年以降、ボルドー液として農薬に利用されることとなった。 1924年に、ヘルマン・シュタウディンガーらによって、除虫菊の主成分がピレトリンという化学物質であることが解明された。1932年には日本の武居三吉らによって、デリス根の有効成分がロテノンという化学物質であることも判明した。
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