軍事支出
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/02 17:16 UTC 版)
ロシアの経済規模は2000年以降の10年ほどで急成長し、これに合わせて軍事支出にも大幅な伸びが見られる。狭義の軍事支出を、各年度予算の第2章「国防」の項目として捉えた場合、1999年には1155億9400万ルーブルであったものが2010年には1兆2747億9400万ルーブルと11倍にも増加した。ロシア連邦保安庁 (FSB) やロシア内務省傘下の準軍事機関まで含めれば、その額はさらに大きくなる。 なお、従来は国防予算のうち7割までが人件費や福利厚生費、燃料、食料、光熱費といった維持費に当てられていた。しかし今後、老朽化した装備の更新を進める必要から、今後は国防予算中に占める装備調達費の割合を増やしていく意向である。ロシア軍を含めた軍事組織向け装備調達は国家国防発注 (GOZ) と呼ばれ、2010年度は新規調達費用が3193億ルーブル、修理・近代化改修費が639億ルーブル、研究開発 (NIOKR) 費が1080億ルーブルで、合計4911億ルーブル程度であったと見られる。さらに、2011年以降に大規模な装備更新計画「2020年までの国家武器計画 (GPV-2020)」が発動するのにあわせて、2011年度以降のGOZはさらに増額されることが見込まれている。積極的に武器輸出もしており、2011年には1兆円を超えるとされている。 2010年代も対前年比10パーセント超の増加が続き2015年度には3兆2740億ルーブルとなったが、2016年度には経済状況の悪化もあり初めて対前年比1パーセントの国防費減少に転じた。しかし予算の修正により執行額は3兆7750億ルーブルに増額された。2017年度は予算を抑え2兆8,360億ルーブルとなった。
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