軌道(路面電車)か鉄道かについての議論
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 17:01 UTC 版)
「江ノ島電鉄」の記事における「軌道(路面電車)か鉄道かについての議論」の解説
江ノ電の路線は軌道法制(軌道条例・軌道法)に基づく軌道(路面電車)として開業した。その後、第二次世界大戦下における国防を考慮した国策において1944年11月に地方鉄道法(鉄道事業法の前身となる法令の一つ)による鉄道への変更が許可され、終戦後の1945年11月に実施された。そのため、鉄道事業法第61条(地方鉄道法においては第4条)で併用軌道を原則禁止されている鉄道路線でありながらも、道路上を走る併用区間(4箇所延980m)を有する。 鉄道としては、やや小振りな車両や江ノ島 - 腰越間などで道路上を走る区間があることにより、現在でもメディアなどでは、「路面電車」として江ノ電が取り上げられることが多い。軌道として開業し、その後戦時体制下の行政簡素化によって準拠法の変更がなされ、全線にわたって鉄道路線となっているという背景から鑑みれば軌道(路面電車)としてそのように捉えるのも強ち間違いではない。行政上鉄道路線であるためこの区間については、鉄道事業法第61条2項に基づく「鉄道線路の道路への敷設の許可手続を定める政令」による手続きを経て、国土交通省から許可を受けている。なお、一般道路を自動車と同じ路面で走る鉄道としては、日本で唯一の路線である。また七里ヶ浜付近や稲村ヶ崎付近に見られる、道路片側に専用のバラスト軌道を敷設した区間も実は併用軌道であり、その特徴として道路と軌道の間はフェンスなどで仕切られていない。江ノ電の公式資料でも、併用軌道部分が、4箇所延べ980mと書かれている。 江ノ島 - 腰越間の併用軌道区間 七里ヶ浜付近の併用区間
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