車両別解説
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/24 09:28 UTC 版)
「国鉄DD20形ディーゼル機関車」の記事における「車両別解説」の解説
1号機 1963年に汽車製造で製造された(製造番号2969)。DD51 1の構造を基本とし、エンジンは同機と同一のDML61S(1,000ps/1,500rpm)を1基搭載する。液体変速機もDD51形と同じフォイト式のDW2A形である。車体が短いため、4動軸を1機関で駆動する方式は駆動軸が台車心皿と干渉する設計上の難点があり、台車を内軸箱方式・無心皿のDT122形として干渉を回避した。 車体形状は運転室を端部に配置したL字形で、エンジン部分の前照灯・尾灯などの部品配置はDD51 1を踏襲する。運転室前にはデッキが設けられ、ここから室内へ出入りする構造となっている。L字形形状ではあるが、運転台は両側に備えられているため、運転士の着座位置を示す表示灯が運転室側面に設けられた。 DD13形の新機構試作機(111号機)の流れを受け継いで各種の試作段階にあった機構を搭載し、マスコンハンドルとブレーキハンドルを同一筐体に収めた新型の運転装置やセルフラップ式ブレーキ弁、三圧式制御弁方式の空気ブレーキ装置、自動進段式ノッチ等の新技術が試験的に採用された。 2号機 1965年にDD53形を用いる排雪列車との併用を目的として汽車製造で製造された(製造番号3127)。DD53形と総括制御することが可能で、DD53形がエンジンを2基とも除雪装置の駆動用に充てた際、本車で列車を推進する。降雪期間外は入換用として使用できる設計としている。 1号機はDD51 1をもとにしたが、本機はDD51形の量産車をもとにした構造である。エンジンは出力1,100ps/1,500rpmのDML61Zが採用されている。車体が1号機に比べて延長されて同車で問題となった推進軸と台車心皿との干渉問題が解決したため、台車はDD53形の台車と類似したDT131Aを採用した。また外形はL字形ではなく凸型で、エンジンを搭載する側が長く、運転室が中央よりずれているセミ・センターキャブ形となっている。この形状は後のDE10形やDD16形などにも引き継がれている。
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