超新星のタイプ
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「SN 1000+0216」の記事における「超新星のタイプ」の解説
SN 1000+0216は、非常に遠方においても発見されるその明るさと光度曲線のカーブから、太陽の100倍から250倍もの質量を持つ極めて重い恒星が爆発した対不安定型超新星爆発ではないかと推定されている。 対不安定型超新星爆発は、確実にそれと判明しているのはSN 2006gyの1例しかなく、該当する可能性があるものを含めてもSN 2007biの例しかない非常に珍しいタイプの超新星爆発である。そのエネルギーも通常の超新星爆発よりも大きく、爆発にいたるプロセスも重力の影響を発端とする通常の超新星爆発とは異なっている。具体的には、恒星中心部で高エネルギーのガンマ線が磁場と相互作用をすることにより電子・陽電子のペアが対生成されてエネルギーが物質の形で蓄積し、最終的にそれらが対消滅で一気にエネルギーに再転換することによって通常の超新星爆発を上回る大規模な爆発に至るというものである。初期宇宙では現在の宇宙と比べ大質量の恒星が多く存在したと考えられることから、このような爆発は多く発生していたと想定されている。 分光観測によるスペクトル分類によれば、SN 1000+0216の元となった恒星のスペクトルには金属元素のものが見られ、初期の宇宙に存在したと考えられている種族III(金属量0の恒星)ではない。しかし、今の1/4の大きさしかない時点の初期宇宙における超新星爆発なので、ほとんど水素とヘリウムしか存在しなかった宇宙の元素合成の過程につながる発見であると言える。
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超新星のタイプ
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「SN 2011dh」の記事における「超新星のタイプ」の解説
SN 2011dhはスペクトル分析によって、主要成分が水素からヘリウムへと移行した、IIb型超新星であることがわかっている。これは、超新星爆発を起こした元の恒星が、爆発前に水素で出来た外層をほとんど失っていることを示している。このタイプの超新星爆発にはSN 1993Jがあるが、SN 1993Jと比べてSN 2011dhはより見かけの等級が明るい。また、同じIIb型と推定されているSN 1993JとSN 2008axとのスペクトルの類似性が認められている。
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