資源の枯渇問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/06 20:37 UTC 版)
「タイセイヨウクロマグロ」の記事における「資源の枯渇問題」の解説
大西洋では前述の利用に伴って本種の乱獲が進んでいる。さらに本種の成長率が低く、成熟が遅いことも個体数減少に拍車をかけている。21世紀初頭の個体数は1970年代と比較して90%減少しているといわれた。IUCNのレッドリストでは、2011年にEN(絶滅危惧IB)と記載された。一方アメリカ海洋大気庁(NOAA)は2011年に回復の可能性のある「species of concern(懸念の種)」と位置づけている。 欧米で本種の資源の枯渇に対する懸念の声が高まり、2010年に開催された第15回ワシントン条約締結国会議で、モナコ公国が本種の国際取引の禁止案を提案したが、日本を一とした国々から資源管理のための漁獲量の取り決めをICCAT(大西洋まぐろ類保存国際委員会)で取り決めをするほうが望ましく国際取引禁止は性急過ぎるとして、賛成20、反対68、棄権30で否決されている。 また、2010年のメキシコ湾原油流出事故で本種の繁殖海域にも被害が及び、その影響も懸念された。
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