販売形態に関する問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 13:35 UTC 版)
「ハリー・ポッターシリーズ」の記事における「販売形態に関する問題」の解説
上下2冊組となった第4巻以降、返品を不可とする「買い切り制(責任販売制、買取り制ともいう)」となったため、一般の小売りと同等のリスクが発生した。この点については、第1巻・第2巻・第3巻が入手困難となったことから、書店業界側からの要望でもあった。また発行元である静山社自体が小さな出版社であるため、大量発注を受けた結果として大量の返品を抱えた場合のリスクが小さくないという出版社側の事情もある。 2004年9月1日に第5巻『不死鳥の騎士団』は、初版290万セットで発売されたが、2週間以内に売れたのは65%にとどまった。発売後すぐに実売部数は200万部を越えるベストセラーとなったが、発行部数に対して大量の在庫が出たため、書店業界から悲鳴が上がる事態となった。これは、書店からの発注をそのまま受け入れて発行したからで、出版社(静山社)・取次会社(トーハン)・書店の調整不足が指摘されている。 日本書店連合会からも高正味と買い切り制の採用や、静山社が広告を打たないことに対する不満が、複数回表明されている。こうした状況に対し松岡佑子は「クリスマスまでにたくさん売れるように期待しています。新聞広告などで私たちも応援したい」と発言。その結果、12月に作品内容を明かしたキャッチコピーを広告に掲載し物議をかもした。 その後の、第6巻、第7巻では、書店が発注を控えたため、第5巻ほどのトラブルは生じていない。
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