認知科学における直観とは? わかりやすく解説

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認知科学における直観

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/26 00:50 UTC 版)

直観」の記事における「認知科学における直観」の解説

認知心理学者エリザベス・スペルクによれば生まれたばかりの赤ん坊でも物体宙に浮いているのを見たとき、それが地面置いてあるときよりも長く見つめる。つまりそれが注意を向けるに値する出来事であると「知って」いる。また教育受けた大学生であっても単純な物理問題正答できないことがある(例えC型の筒から打ち出された球はどのような動きをするか?)。このように生まれながらにして持っており、学習経験影響を受けにくい物理理解能力認知科学ではIntuitive physics直観物理学)と呼ぶ。 同様に人類学者スコット・アトラン生物に関する初歩的な知識十分な学習経験経ない幼い子どもにも備わっていることを論じたこのような性質Intuitive biology直観生物学)と呼ばれる心理学者デイビッド・プレマックは人間を含む類人猿に、他者にも心があり自分と異な意思欲求持っている事を推論できる能力備わっている指摘した。この性質Intuitive psychology直観心理学、素心理学)、あるいは心の理論と呼ぶ。 また、人間は、道徳的感情直観として持っているとの意見もある。これらは、直観道徳呼ばれる。(道徳認知科学参照のこと。) これらは総称して直観的推論呼ばれることもある。それぞれ独立した進化的過程通して形作られ独立した神経構造あるいは心のモジュール持っており、遺伝的で、学習経験影響を受けにくいと考えられている(進化心理学立場)。この意味で認知科学における直観は、より本能に近いと考えることができる。

※この「認知科学における直観」の解説は、「直観」の解説の一部です。
「認知科学における直観」を含む「直観」の記事については、「直観」の概要を参照ください。

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