証言の信頼性について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 07:41 UTC 版)
漫画家小林よしのりは、著書『新・ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論』2のなかで黄の証言の矛盾を指摘した。 証言では多くの女性と一緒に列車に乗ったことがわかり、班長の要請は動員ではなく日本軍からの慰安婦供出の指示だったというものの朝鮮人女性に動員令が出たのは1944年であり1938年の動員はありえないことである。 ソウル大学教授・安秉直は慰安婦として名乗り出た人の中には事実を歪曲している人もいた事を記し、この調査結果での黄錦周についてはそうした事はなく証言の信憑性についての確認に自信を持っていることを以下のように書いている。 「調査を検討する上で難しかったのは証言者の陳述がたびたび論理的に矛盾することであった。すでに50年前の事なので、記憶違いもあるだろうが証言したくない点を省略したり、適当に繕ったりごちゃ混ぜにしたりという事もあり、またその時代の事情が私たちの想像を越えている事もあるところから起こったことと考えられる。(略)私たちが調査を終えた19人の証言は私たちが自信をもって世の中に送り出すものである。(略)証言の論理的信憑性を裏付けるよう、証言の中で記録資料で確認できる部分はほとんど確認した」 後日(2006年)に安は、「強制動員されたという一部の慰安婦経験者の証言はあるが、韓日とも客観的資料は一つもない」「無条件による強制によってそのようなことが起きたとは思えない」と述べ、日本のケースでの「自発性」を強調し、現在の韓国における私娼窟における慰安婦をなくすための研究を行うべきであり、共同調査を行った韓国挺身隊問題対策協議会は慰安婦のことを考えるより日本との喧嘩を望んでいるだけであったと非難している。
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