設定の紆余曲折
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/12 14:31 UTC 版)
番組開始に際して様々に盛り込まれた新機軸は作品の自由度を制限する面も多く、十二分に生かされたとは言えなかった。 当初はメインライターを市川が担当し、彼が提起した事象を田口と上原が整理したり、広げるという方向で進み始めるという、3人でのローテーション体制であったが、人間の描写に一貫性を確保することが難しく、ドラマツルギーのキモの部分も三人三様であり、さまざまな点で不統一な設定になってしまうこともあった。また、あくまでも市川が観念として捉えていたヤプールも、なかなかそのイメージが貫徹されていなかった。そのため、市川は『シルバー仮面』で「ウルトラ」的な題材で戦い尽くした状態となり、内的終焉に至ったとして第14話を最後に第48話まで脚本を書かなくなった。 第2クール終盤でヤプールが全滅した後に夕子も地球を去り、その後は地球人の少年・梅津ダンをウルトラ6番目の弟として登場させ、北斗とダンの交流を軸に物語が展開されたが、梅津姉弟は第43話を最後に、特に説明もなく姿を消している。 また、銀河連邦もドラマに登場することはなく、『トリプルファイター』の副主題歌やいくつかの商品展開に使用されたのみで終わった。 たび重なる路線変更は裏番組だった『変身忍者 嵐』との視聴率競争によるものとされており、『嵐』でも本作を意識したテコ入れがたびたびあった。
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