言語純化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/03 21:18 UTC 版)
言語純化運動は、ある国語を保護するために、言葉に起こるすべての変化(語法の乱れ、発音の変化、外来語の導入)に反対したり、あるいは過去に起こった変化を差し戻して理想的な過去の姿に戻そうとしたりすることをいう。 こうした純化運動はナショナリズムの高まりとともに起こることが多く、周囲の言語から受けた語彙や文法などへの影響を排除して固有語に置き換えたり、あるいは固有語による文学が栄えた黄金時代の姿を理想としてそれ以後の変化を不純なものとして排除したりする(言語復興運動)。 しかし言語純化や言語復興の結果、かえって言語が複雑になることもある。また理想となる過去の言語に対する研究が誤っており、過去に存在しなかった奇妙な形が正しい形として通用するようになることもある。英語で「島」を意味する「アイランド」は、元来はゲルマン語起源で「iland」と綴ったが(オランダ語の「eiland」とも語源が共通している)、ルネサンス期にラテン語の「インスラ」(「insula」)がアイランドの語源であるという誤った解釈から「island」という綴りが生まれ、そのまま定着してしまった。
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