観測の開始
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/13 06:33 UTC 版)
「2010年のエイヤフィヤトラヨークトルの噴火」の記事における「観測の開始」の解説
2009年のクリスマスの近日中に、火山性地震がエイヤフィヤトラヨークトルの火山地帯で続発し、火山の地下7 kmから10 kmの地点を震源とした小規模な地震(ほとんどがマグニチュード1か2)は数千回にも及んだ。 2010年2月26日、エイヤフィヨットル地方のソルヴァルスエイリ (Þorvaldseyri) 農場にあるアイスランド気象研究所(位置としては、今回の噴火口の南東15 kmほどの地点)のGPSが、付近の地殻が3 cm南方に移動したことを指し示し、そのうちの1 cm分は4日以内で移動したことがわかった。この異常な地震活動とそれに伴う地殻変動は、エイヤフィヤトラヨークトルにある火山のマグマ溜まりにマグマが溜まりつつあり、その圧力によりソルヴァルスエイリ (Þorvaldseyri) 農場付近で大規模な地殻変動が起こりつつあるという地球物理学者たちの仮説を裏付けるには充分な証拠となった。 地震活動はますます活発になり、同年3月3日から3月5日にかけては、火山を震源とする地震が3,000回も観測された。噴火の前兆と捉えるにはあまりにも微弱なもの(マグニチュード2)がほとんどだったが、付近の町では体に感じるような地震も増えてきていた。 なお、実際に火山が噴火した後の2010年4月23日、日本の陸域観測技術衛星だいちの撮影した画像を東京大学地震研究所が分析した結果、2009年8月末頃から山体が膨張する地殻変動が始まっていたのが判明している。おそらくは地下にマグマがたまっていったことにより、2009年8月から2010年4月までの間に火口周辺が約20cm、北東10kmの付近が約70cm隆起していたという。
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