製塩所、療養施設
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/18 07:45 UTC 版)
製塩業の最盛期には10基あった枝条架装置の1つがクアパークに、機能を保ち、中に人が入れる状態で保存されている。この枝条架装置は、2世紀以上前(1806年建造)のものである。長さ 158 m、高さ 18 m で、この街を訪れるゲストの外気吸入室として利用されている。この枝条架装置の周辺は、海洋性気候に似た塩分と湿度に保たれている。ヘッセン放送の番組「ヘッセンで最も愛されている観光地」(2007年)で、この枝条架装置は 2位に選ばれた。補修や保護は「枝条架装置友の会 e.V.」が行っている。その会員達は、この文化財を保全するための費用として 1997年以降 75万ユーロを集めた。総額の 1/3 は、どうしても必要だった2001年から2010年までの4カ所の技術上の補修に費やされた(2010年4月に完了した)。この装置は夏に稼働し、冬には休業している。療養目的で使用されるようになってから、枝条架装置には小さな石造りの小屋が付属している。1900年頃にはこの中に吸入室があった。 枝条架装置の他に、旧バート・オルプ製塩所に関連した歴史的建造物が 2 棟遺されている。1つはクアパークの端にある砂岩造りの旧税関、もう1つは旧市庁舎(1770年頃に建造され、現在はツーリストインフォメーション)でオルプ製塩所の管理棟として用いられていた。時計塔のある建物は、バイエルン時代には「ハウプトザルツアムト」(直訳すると「中央製塩局」)と呼ばれ、隣接する建物は製塩に関わる役人の官舎を兼ねた監査官役場として用いられた。 旧製塩工の居住区の南にあたる100年以上の歴史を持つ旧クアパークには、数多くの木組みの家が建ち並ぶ歴史的旧市街の東に位置している。音楽堂、図書館、温泉ホテルに隣接して2010年にオープンした「トスカーナ・テルメ」は現代的な建築で、伝統的な療養業からウェルネス・ツーリズムへの新しい指向性を示す市と業者の計画に基づいている。
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