装甲タイプ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/01 03:19 UTC 版)
「イヴェコ VM 90」の記事における「装甲タイプ」の解説
"scarrafone"(ゴキブリ)ともあだ名されるこのタイプは乗員の保護の必要性に応じて作られた。装甲タイプはトーピードタイプの幌付き荷台に変えてイタリア軍が承認した防弾鋼板による全面的な装甲を備えている。装甲された車室には車外に出ることなく小火器を使用するための銃眼(丸穴とスリット)を備えた後部扉とともに、1つないしそれ以上の機関銃などの火器を使用できるハッチが備えられている。装甲は軽量タイプだが、通常の7.62mm NATO弾に対する保護レベルを有し、プーマ軽装甲車およびリンス軽装甲車が配備されるまでの一時的な解決策として使用された。 VM90Pには、カラビニエリ向けの熱帯仕様、イタリア陸軍向けに内部を救急車仕様にしたものなど、さまざまなバリエーションが存在する。この車両はソマリアでの希望回復作戦で実戦運用され、イラクでの古代バビロニア作戦(イタリア語版)中にナーシリーヤで攻撃された結果、乗員防護機能の不足が指摘された。 この攻撃を受けた際、被弾した車両の乗員5名が死亡した。死亡した5名の兵士は全員車体後部に乗車しており、そのうちの3名は熱衝撃で死亡し、残り2名は笑止した。 装甲タイプの救急車仕様はイタリア赤十字社の志願兵部隊での使用され、イラクおよびアフガニスタンの作戦地域で大規模に運用された。2009年のラクイラ地震と、ランペドゥーザ島からの緊急避難でも少数が使用された。このタイプでは運転席を含む5つの固定座席を備えた車室と、ストレッチャーを備えた専用のエリアを有している。後部左側は、各種の医療機器や救命機材の棚となっている。外観はカラビニエリの使用車両と同様で、緊急車両としての保護機能として2音色サイレン、4基の青い手滅灯、白色の指向性ヘッドライトを備え、車体左右および後部の白地に描かれた赤十字が記されている。
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