表題について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/09 03:12 UTC 版)
連載第一回目の表題は『花咲ける上方武士道』であったが、ジャーナリストの大宅壮一の助言により二回目以降は『上方武士道』(ぜえろくぶしどう)に改題され、単行本出版の際にも『上方武士道』の表題で出版された。「ぜえろく」は本来「贅六」または「才六」と書き、上方(かみがた)で丁稚を差す隠語「さいろく」の江戸訛りとされる。特に「上方の贅六」は江戸で関西人に対する侮蔑的な表現として用いられるため、今日では差別用語として忌避される傾向にある。中央公論社で没後再刊した際に再び『花咲ける上方武士道』に改題された。連載当時雑誌の編集長だった嶋中鵬二は、大阪人の大宅が「ぜえろく」を薦めたのは「一種の自虐趣味」だったのではないかと語っている。司馬夫人の福田みどりは、上方人として「贅六は好きではない」と述べている。
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