血液量の減少によるショック
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/03 02:09 UTC 版)
血液、もしくは血液中の水分が大量に失われ、血圧が急激に下がるとショック状態に陥る。これを低血量性ショック(もしくは出血性ショック)と呼び、もっとも多く見られるショックである。また、外見上の出血量はさほどではなくても、外傷性ショックに陥る事がある。強い打撲により毛細血管から水分が漏出すると「腫れ」となる。「腫れ」が広い範囲で発生すれば、血管内、すなわち血液の水分量が減少して血圧が低下し、低血量性ショックとなる。大火傷の場合の熱傷性ショックや、ひどい下痢のために起こる脱水ショックも、低血量性ショックの1つである。なお、この症状はの呼び名について、かつては「出血多量」の語が使われたが、1990年代頃から、報道をはじめとして「出血性ショック」と呼ばれるようになった。 医療では、循環血液量減少性ショックと呼ばれており、外傷の他、水分不足、消化器の異常などで起きる。総循環血液量は人間の場合は総体重の約7%で、そのうち30%以上が失われると生死に関わるステージ3(30–40%)、ステージ4(40%以上)に分類される。このステージ分類で使われるパーセンテージは、テニス競技のポイント(0、15、30、40)と合致させると覚えやすい。死亡するまでの時間は、怪我の具合にもよるが、四肢の動脈が傷ついた場合で約1分で死亡率が50%になり、適切な止血を施せば90%の確率でショック死を回避できる
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