英語を学ぶ英語の非母語話者(English as a foreign country:EFL)に対しての活動
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「アルフレッド・チャールズ・ギムソン」の記事における「英語を学ぶ英語の非母語話者(English as a foreign country:EFL)に対しての活動」の解説
ギムソンは、音声学者やUCLの音声学科教授以外に、放送作家としても人気があり、1960年代には、BBCの朝の番組「Today」の中で、発音に関するコーナーを持っており、イギリス国民に広く親しまれていた。しかし、彼の名が特に知られているのは、English as a Foreign Language(EFL)の世界である。彼は、英国文化振興会やリンガフォン、また大学の招聘で、頻繁に海外での講演活動を行っていた。また、この頃に執筆されたギムソンの著作としては、『English Pronunciation Practice』(1965年、G.F.Arnoldと共著)や『A Practical Course of English Pronunciation: a perceptual approach』(1975年)が有名である。 ギムソンがEFLに与えた最も永続的な影響は、音声転写の問題である。ジョーンズは英語の音声転写について、国際音声字母の枠組みの中で様々な実験を行っていたが、彼の『English Pronouncing Dictionary(EPD)』をはじめとするEFL向けの著作では、「簡易表記」が用いられていた。簡易表記では、[:]の記号が、その記号が付けられた発音記号の長さを示す単位であると解釈されているため、例えば/i/と/i:/の違いが、音の長さが違うことだけに着眼され、本来なら異なるはずの/i/と/i:/の音質が無視されるという、英語発音教育上の問題が生じていた。 1960年代になると、簡易表記はデイヴィッド・アバークロンビーらが考案した、音質の違いを明示的に示し、音の長さを示す[:]を使用しない音声表記と競合するようになった。ギムソンはこのジョーンズ式とアバークロンビー式を統合し、音質の違いと音の長さの両方を正確に明記するようにした。この表記法はジョーンズから引き継いで編集長となったEPD(第14版)で紹介され、現在ではEFLの世界において、音声表記の主流となっている。
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