英蘭連合軍
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/01 08:05 UTC 版)
英蘭連合軍を指揮したウェリントン公は半島戦争における歴戦の将軍であった。ウェリントンは自らの軍について「ひどい軍隊、とても弱く装備も劣り、参謀たちはまったく経験不足だった」と述べている。ワーテルローの戦いに参加した68,000人の彼の軍隊は歩兵50,000、騎兵12,000、砲兵6,000、砲156門で構成されていた。このうち24,000人がイギリス兵であり、6,000人は国王直属ドイツ人部隊(英語版)(King's German Legion:KGL)の兵士であった。イギリス軍の全員が正規兵であったが、半島戦争に従軍した古参兵は7,000人に過ぎなかった。これに加えて、17,000人のオランダ人とベルギー人の兵隊がおり、ハノーファー兵11,000、ブラウンシュヴァイク兵6,000、ナッサウ兵3,000からなっていた。 連合軍兵士の多くが戦闘未経験だった。オランダ軍は先年のナポレオンの敗北を受けて1815年に再編されたものであった。スペインでの半島戦争に従軍したイギリス兵およびイギリス軍に加わった一部のハノーファー兵とブラウンシュヴァイク兵を除き、連合軍の職業軍人の多くがナポレオン体制下でフランス軍の同盟軍としてともに戦った経験を持っていた。ウェリントンは騎兵も不足しており、イギリス軍騎兵7個連隊、オランダ軍騎兵3個連隊しかいなかった。ヨーク公は自分の参謀将校の多くをウェリントンに押しつけており、この中には副司令のアックスブリッジ将軍も含まれる。アックスブリッジは騎兵を指揮しており、彼はウェリントンから指揮下の部隊の行動の自由を認められていた。ウェリントンは13km西方のハレ(英語版)に兵17,000を後置させており、この兵力は戦闘に参加させず、敗北した場合の退却援護として用いることになっており、オラニエ公の弟のフレデリックが指揮するオランダ兵であった。
※この「英蘭連合軍」の解説は、「ワーテルローの戦い」の解説の一部です。
「英蘭連合軍」を含む「ワーテルローの戦い」の記事については、「ワーテルローの戦い」の概要を参照ください。
- 英蘭連合軍のページへのリンク