英国王給仕人に乾杯!
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/05/08 07:09 UTC 版)
ナビゲーションに移動 検索に移動英国王給仕人に乾杯! | |
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Obsluhoval jsem anglického krále | |
監督 | イジー・メンツェル |
脚本 |
ボフミル・フラバル イジー・メンツェル |
製作 | ルドルフ・ビールマン |
出演者 |
イヴァン・バルネフ オルドジフ・カイゼル ユリア・イェンチ |
音楽 | アレシュ・ブジェジナ |
撮影 | ヤロミール・ショフル |
編集 | イジー・ブロジェク |
公開 |
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上映時間 | 120分 |
製作国 |
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言語 |
チェコ語 ドイツ語 |
『英国王給仕人に乾杯!』(えいこくおうきゅうじにんにかんぱい、原題:Obsluhoval jsem anglického krále, 英題:I Served the King of England)は、2006年制作のチェコ映画。監督はイジー・メンツェル。
概要
ボフミル・フラバルの小説『わたしは英国王に給仕した』を映画化したもの。原作は1971年作だが、本国では1989年に公刊されるまでは、地下出版で読まれていた。メンツェル監督によるフラバル作品の映画化は、本作で6度目(オムニバス映画に提供したものも含む)となる。
日本公開時の字幕は松岡葉子が担当。
ストーリー
1963年に刑務所から出所した小男、ヤン・ジーチェは、ズデーテン地方の廃村に移り、かつてビアガーデンだった廃屋に住む。そこでヤンは、「教授」と称する男と、マルツェラという少女に出会う。そして、若き日を回想するヤン。
1930年代のある日、駅でソーセージを売るヤンは、ある紳士に払うべきお釣りを渡しそびれる。そして、田舎町のホテルの見習い給仕として働いた頃、あの時お釣りを渡しそびれた相手である、百万長者のヴァルデンから、百万長者になるための人生哲学を学ぶ。その後、「チホタ荘」「ホテル・パリ」といった高級ホテルの給仕を歴任。「ホテル・パリ」の給仕長スクシーヴァネクは、本人曰く「私は英国王に給仕した」とのことで、ヤンはスクシーヴァネクを尊敬していた。やがて、ヤンは「ホテル・パリ」の主任給仕に昇格。ある日、エチオピア皇帝が「ホテル・パリ」で正餐会を行い、ヤンはかいがいしく仕事をする。皇帝は、スクシーヴァネクに勲章を授けようとするが、ちょっとした理由から、ヤンに勲章が与えられることとなった。
1938年にドイツがズデーテン地方を併合すると、チェコ人の間ではドイツ人に対する反感が強まる。ヤンはある日、チェコの若者達に絡まれていた、リーザという背の低い女性を助ける。彼女はズデーテン出身のドイツ人だった。スクシーヴァネクを始め、ホテル・パリの人々は断固としてドイツ人を拒絶するが、ヤンはホテルを辞めてリーザと結婚。2人はナチス・ドイツ管轄の研究所で働く。そこはかつて「チホタ荘」だった建物であった。リーザは、「新たな欧州の新たな人間」を産み出すべく、ヤンとセックスをするが、リーザはヤンと向き合わず、ヒトラーの肖像画ばかり見つめていた。
結局、リーザは妊娠せず、兵士として出征。彼女を見送りに行ったヤンは、ユダヤ人を移送する貨物列車を見る。その中には、ヤンにとって懐かしい人物もおり、ヤンはショックを受ける。そしてリーザは、ユダヤ人達から奪い取った切手を隠し持って、ヤンの元に帰る。しかし、研究所は爆撃され、リーザは死んでしまう。戦後、ヤンは切手を売った金でホテルのオーナーとなる。夢が叶ったかに見えたが、1948年、人民委員会によってヤンの財産は没収され、15年の刑期を言い渡された。
教授もマルツェラも去った後、年老いたヤンは切手の入った鞄を開け、切手を空に飛ばしてしまう。そしてヴァルデンと再会し、若き日に渡さなかったソーセージのお釣りを返して、2人でビールを飲んだ。
キャスト
- イヴァン・バルネフ - ヤン・ジーチェ
- オルドジフ・カイゼル - 老ヤン・ジーチェ
- ユリア・イェンチ - リーザ
- マリアン・ラブダ - ヴァルデン
- マルチン・フバ - スクシーヴァネク
- ミラン・ラシツァ - 教授
- ズザナ・フィアロヴァー - マルツェラ
- トニア・グレーヴス - エチオピア皇帝
受賞歴
- チェコ映画金獅子賞で4部門(作品賞・監督賞・助演男優賞・撮影賞)受賞。
- 第57回ベルリン国際映画祭でFIPRESCI賞受賞。金熊賞にもノミネートされた。
外部リンク
「英国王 給仕人に乾杯!」の例文・使い方・用例・文例
- 彼は英国王になった
- 彼は英国王位継承を主張した
- 英国王アルフレッドは、偉大な統治者であるとともに偉大な学者であった。
- ウインザー家 《英国王室》.
- ライオンと一角獣 《英国王室の紋章を捧持する》.
- 英国王は君臨すれども統治せず.
- 1660年の英国王制の再建
- 英国王立協会
- かつての英国王室のハノーバー家またはその支持者の、あるいは、かつての英国王室のハノーバー家またはその支持者に関する
- かつての英国王家またはその支持者の、あるいは、かつての英国王家またはその支持者に関する
- 英連邦のメンバーは英国王室に対する忠誠を負っている
- 英国と、現在は主権国家となっているが英国王室に忠誠を誓っている属国や多くの元植民地から成る国家連合
- 英国王立法廷
- 英国王の家系の姓で、1154年から1485年まで英国を支配した
- 英国王室の個人的なお供
- 英国王ジェームス2世が打倒された後彼を支持した人、またはスチュアート王家の支持者
- 英国王を(公式に)護衛する役人
- 1936年から1947年までの英国王、アイルランド王とインドの皇帝
- アメリカの愛国者で、英国王に対する植民地人の苦情を表明した(1744年−1775年)
固有名詞の分類
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