船員の解放
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 04:19 UTC 版)
アメリカ軍ヘリコプター部隊がコー・タン島へ到着する直前の5月15日午前6時7分、民主カンプチア側は、プノンペン放送を通じてコンテナ船「マヤゲス」の国外退去処分を発表した。「マヤゲス」の船員らは、午前7時30分頃までには前日と同じタイ漁船に乗せられ、同じく解放されたタイ人漁船員らとともにコー・タン島へと向かっていた。 プノンペン放送による発表は約1時間後にタイのバンコクで受信され、それから間もなくの現地時間午前7時16分(ワシントン時間14日午後8時16分)にホワイトハウスに報告された。しかし、フォード大統領は、乗員の安否についての言及が無いことから、作戦の続行を命じた。そして、乗員が解放されるなら軍事行動を停止するとの声明を発表した。 解放された漁船の出航は、午前9時前にはP-3C哨戒機によって発見され、欧米人多数が乗っていることまで確認された。ただ、別の航空機は、カンボジア軍の砲艇らしいとの誤報を発していた。コー・タン島沖で墜落ヘリの救助を行っていたミサイル駆逐艦「ヘンリー・B・ウィルソン」が接触に向かい、解放された漁船であることを確認すると、「マヤゲス」の船員を収容した。その後、「マヤゲス」の船員らは自分の船へと戻り、自力航行でシンガポールへと寄港した。タイ人漁船員らも、そのまま漁船でタイの母港へ帰った。
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