船体構造に起因する事故
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/30 09:16 UTC 版)
「軍艦の事故」の記事における「船体構造に起因する事故」の解説
新技術の採用や無理な性能要求等に起因した設計上の不備を主たる原因とする事案である。 代表的な事例 モニター(アメリカ・モニター) - 1862年12月31日、死者16名ノースカロライナ州ハッテラス岬沖を運送船「ロードアイランド」に曳航されて航行中、嵐により転覆沈没。 モニターという艦種(同艦が嚆矢のためこの名がある)は重い砲塔と水線上装甲を持つ装甲艦でありながら、低乾舷・平底で航洋性を著しく欠く構造であった。 友鶴事件(日本・水雷艇) - 1934年3月12日、死者・行方不明者100名長崎県大立島南方近海で、荒天でローリングした水雷艇「友鶴」が転覆。随伴の佐世保警備戦隊旗艦「龍田」に曳航されて翌日佐世保海軍工廠の乾ドックに入渠、排水の上、艇内の生存者10名が救出された(他に3名が自力脱出)。 原因は高重心による復原力不足。ロンドン海軍軍縮条約の大型艦保有制限に対応した小型艦艇の武装過多が背景として指摘され、事故後多くの艦艇が重心低下・復原力向上の改修を迫られた。 艇は翌年5月、改修の上再就役した。
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