航法精度
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/14 06:17 UTC 版)
航法精度が指定された経路を運航するには、規定を満たす精度の航法装置を備えた機体が航空当局(日本では国土交通省航空局)の検査によってその認証を受けなければならない。航法精度は、横方向・縦方向の誤差は全飛行時間中少なくとも95%は示された数値の範囲を維持できる性能が求められ、日本では航法精度の数値別に下記の種類のRNAVがある。以下の記述も含めて、航空における「マイル」は「海里」(1マイル=1852m) が用いられている。 RNP10 (RNAV10) 航法精度は10マイル。主として洋上等において必要とされる。 RNAV5 航法精度は5マイル。主としてエンルートにおいて必要とされる。欧州のB-RNAVも同様である。 RNAV1 航法精度は1マイル。一部はエンルートも含むが、主として飛行場付近の空域のSIDとSTARにおいて必要とされる。米国での旧名称はUS-RNAV Type-B。欧州や一部の国のP-RNAVも同義と考えてよい。 航法精度が指定されないRNAV RNAVの評価運用時代にはエンルートにおいてRNP4基準で策定されながらも、精度を指定しないRNAV経路が存在した。日本のRNAV経路はすべて精度を指定して再編されている。一部の国ではまだ精度が指定されないRNAV経路がターミナル空域・エンルートの双方に存在する。 米国ではさらにRNAV2(航法精度2マイル、旧名称 US-RNAV Type-A、主にエンルートで使用)も運用されている。日本にRNAV2はないが、後述の「特別な方式による航行」のRNAV許可基準においてRNAV1に対応するものをRNAV1/2として設定しているため、日本のRNAV1を許可された航空機は米国のRNAV2の飛行が可能である。 以上の1マイル以上の航法精度においては必ずしも衛星を利用する必要はない。しかし、計器進入を行うにあたってさらに精度が求められるRNAV/GNSS進入も実用化されている。
※この「航法精度」の解説は、「広域航法」の解説の一部です。
「航法精度」を含む「広域航法」の記事については、「広域航法」の概要を参照ください。
- 航法精度のページへのリンク