自治権獲得運動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2012/11/04 04:20 UTC 版)
1978年の北東ケベック協定(英語版)により、大部分のヌナビクをカバーするカティビク地方政府(英語版)が設立された。現在14の北方村落がこれに属している。ケベック州(50%)、連邦政府(25%)によって財政支援されている。その首府は最大の北方村落クージュアク(インターリング版)で人口は2,132人(2006年)。 また同じく1978年の北東ケベック協定(英語版)により、クージュアク(インターリング版)に本社を置くマキヴィク社(英語版)(Makivik Corporation、ᒪᑭᕝᕕᒃ ᑯᐊᐳᕇᓴᑦ)が現在、北ケベック地域のイヌイットの権益を代表する法定代理人となっている。イヌイットの自治権の拡大を主張しており、ヌナブト準州に属する島々の資源の利用権についても交渉している。さらにはヌナブト準州同様の準州(Territory)としての主権獲得要求をも行なっている。 近年、カナダ連邦政府、ケベック州政府とヌナビクは「ヌナビク地方政府」の設立を議論中である。カナダ政府とケベック州政府は地域の司法管轄は維持するものの、独自の内閣と議会を持ち教育や保健関連の行政サービスを行なう責任を持つ地方政府を設立する。地方政府は民族に関わらず設立されるもので、ヌナビクに居住する市民が参加する権利を持つ。設立後は現在のカティビク地方政府やカティビク教育委員会、ヌナビク保健社会サービス委員会などは新地方政府に移行する。またケベック州政府はヌナビク地域は人口は少ないものの、この地域を代表する連邦議会議席を設けるよう主張している。 2011年4月にヌナビク地方政府樹立の是非を問う住民投票が行なわれたが、結果は現状の案での設立には反対が約7割となり否決された。
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