膳所焼とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 同じ種類の言葉 > 文化 > 工芸 > 陶器 > 膳所焼の意味・解説 

ぜぜ‐やき【所焼】

読み方:ぜぜやき

滋賀県大津市膳所から産する陶器寛永年間(1624〜1644)ごろの創始で、遠州七窯(えんしゅうなながま)の一つ数えられた。


膳所焼

読み方ぜぜやき

膳所焼は、小堀遠州の七窯の一つ数えられるやきもので、主に茶入れ水指しなどの茶器として製作、使用された。その始まり正確に分からないが、江戸時代初期寛永年間17世紀初期)の記録にはすでに見られ膳所藩主の御用窯として出発したのである広くは、膳所藩領内焼かれやきもの総称で、大江焼、国分焼、梅林焼瀬田焼なども、それに含まれる

膳所焼
膳所焼耳付茶入 銘・丹江戸時代館蔵


膳所焼

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/14 03:39 UTC 版)

芸術美術 > 陶芸 > 日本国の陶芸 > 近江国滋賀県)の陶芸 > 大津市の陶芸 > 膳所焼
メトロポリタン美術館
メトロポリタン美術館蔵

膳所焼(ぜぜやき)とは、滋賀県大津市にて焼かれる陶器。茶陶として名高く、遠州七窯の一つに数えられる。黒味を帯びた鉄釉が特色で、素朴でありながら繊細な意匠は遠州が掲げた「きれいさび」の精神が息づいている。

歴史

1621年膳所藩主となった菅沼定芳が、御用窯として始めたものを膳所焼(御庭焼)と言う[1]。また、膳所藩領内で安土桃山時代から江戸時代初期に焼かれた大江焼(瀬田大江(現大津市)の陶器、1620年代には築窯されていたとされる。)・勢多焼国分焼(石山)の3古窯と、膳所焼復興を目指した梅林焼雀ケ谷焼瀬田焼の総称としても用いられている[1]

菅沼定芳は、膳所藩主となった後の1629年相模川左岸に御用窯を築き、本阿弥光悦小堀遠州松花堂昭乗との交友に影響を受け茶器を焼いたと言われている[1]

菅沼定芳移封後の1634年、新たに石川忠総が膳所藩主となった。石川忠総の父、大久保忠隣は、小堀遠州の師であった古田織部門下の大名茶人であり[2][3]、石川忠総も小堀遠州と親交が深かった[4]ことから小堀遠州の指導を受け茶器に力を注いだ[5]。膳所焼は遠州七窯の一つとして評判を上げ、茶入や水指などは諸大名らの贈答品として重宝された[5]。しかし、膳所焼の隆盛は石川忠総治世時に留まり、1651年2月、石川忠総が死去し、1651年6月、後継の石川憲之伊勢亀山藩に移封されると、膳所焼は徐々に衰退していった。

膳所焼再興

梅林焼

1781年-1789年に小田原屋伊兵衛が梅林焼という窯を興した[6]が、古来、膳所焼は「黒味をおびた鉄釉の美しさ[1]」を特色としたのに対し、梅林焼は「唐三彩風の緑や黄色など鮮やかな発色の釉薬」を特色とし、江戸時代初期の膳所焼とはかけ離れたものであった。

雀ケ谷焼

膳所城下、篠津神社前紺屋町の商人、井上幾右衛門1818年-1830年に、膳所焼再興のためから住宅まで建て陶工を招き、茶臼山の東南麓の雀ケ谷(現・大津市秋葉台)に窯を築いた[7]。そのほとんどが土瓶・皿・鉢・徳利などの実用品であった[8][9]

瀬田焼

江戸時代幕末から明治時代初期に、池田門平という陶工が瀬田の唐橋の東に窯を築き、楽焼風の茶碗を焼き始めたのが起源とされ、三代続いたが、大正時代には廃窯となった。窯跡は未確認で実態は不詳だが、長期間継続していたため、多くの製品が現存する[6]

復興膳所焼

膳所焼の廃絶を惜しんだ地元の岩崎健三が、1919年、友人の画家山元春挙と組んで別邸に登り窯を築き、京都の陶工二代伊東陶山が技術的な指導を行い膳所焼の復興に生涯尽力した[6]。岩崎健三の後、息子の岩崎新定に継承され、新生膳所焼は今日に至っている。膳所焼美術館にて作品を閲覧することができる。

脚注

  1. ^ a b c d 「滋賀県百科事典」P.439「膳所焼」の項(滋賀県百科事典刊行会 大和書房 1984年)
  2. ^ 「落款花押大辞典」(小田栄一・古賀健蔵監修 淡交社 1982年)
  3. ^ 「古田織部 人と茶と芸術」(桑田忠親著 徳間書店 1968年)
  4. ^ 「小堀遠州の書状 1巻」(小堀宗慶 東京堂出版 2002年)
  5. ^ a b 「テクノクラート小堀遠州 近江が生んだ才能」(太田浩司 サンライズ出版 2002年)
  6. ^ a b c 「角川日本陶磁大辞典」(矢部良明著 角川書店 2002年)
  7. ^ 大津市環境部環境政策課. “雀ケ谷焼(御殿浜)”. 2013年6月21日閲覧。
  8. ^ 「近江人物伝」(臨川書店 1976年)
  9. ^ 「近江の先覚」(滋賀県教育会 1951年)

外部リンク




膳所焼と同じ種類の言葉


英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「膳所焼」の関連用語

膳所焼のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



膳所焼のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
デジタル大辞泉デジタル大辞泉
(C)Shogakukan Inc.
株式会社 小学館
大津市歴史博物館大津市歴史博物館
Copyright (C) OTSU CITY MUSEUM OF HISTORY
ウィキペディアウィキペディア
All text is available under the terms of the GNU Free Documentation License.
この記事は、ウィキペディアの膳所焼 (改訂履歴)の記事を複製、再配布したものにあたり、GNU Free Documentation Licenseというライセンスの下で提供されています。 Weblio辞書に掲載されているウィキペディアの記事も、全てGNU Free Documentation Licenseの元に提供されております。

©2025 GRAS Group, Inc.RSS