聖書にみられる例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/17 00:04 UTC 版)
「聖書」および「司法律法」も参照 石打ちに値する大罪として「レビ記」20章にあげられているのはおおむね以下の通りである。 モレクに自分の子供をささげる者 霊媒や予言をおこなう者、また、彼らに相談する者 自分の父母の上に災いをよびもとめる者 姦淫、同性愛、獣姦など、『倒錯した』性行為をおこなう者 申命記22章の規定で、処女でない娘、女と寝るように男と寝る男性、婚約者のいる処女や既婚女性と姦淫した男性は、石打による死刑である。 他にも、安息日をまもらなかった者や、偽証をおこなった者など、およそモーセの十戒に挙げられている命令を無視した場合には死罪が適用された様である(「民数記」15:32-36、「申命記」19:15-21)。 旧約聖書のヨシュア記では、裏切り行為を行いアイ攻略の失敗の原因となったアカンに対しヨシュアは「なぜあなたはわれわれを悩ましたのか。主は、きょう、あなたを悩まされるであろう」と述べて、すべてのイスラエル人でアカンを家族もろとも石で撃ち殺した上に火で焼いたと記述されている。 新約聖書の記述においては殉教者ステファノが石打ちによって死亡した唯一の例である。パウロも石打ちにあったものの、何とかいきのびている。他に、イエス・キリストも石打ちにされそうになったことを「ヨハネによる福音書」のみがつたえている。これは無罪であると多くの場合見なされる者に、石打が行われた例である。また、律法学者らがキリストのところに姦淫した女性を連れてきて石打ち刑による処刑の是非を聞いたところ、「あなた方のうちで罪のない者が最初に石を投げなさい」と答えたという記述が「ヨハネによる福音書」第8章にある。 律法の司法を司法律法と呼び、イスラエル時代に適用されるとする神学があり、キリスト教国においてもこの通りの死刑が行われた例は多くないが、グレッグ・バーンセンの『現代に生きるための旧約律法』は、神が定められた刑罰は重すぎもせず、軽すぎもしないため、石打刑も含めて妥当であるとしている。キリスト教再建主義では、石打刑を含めた司法律法の復活が主張されている。
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