考案と実績
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 14:03 UTC 版)
「トライアングル・オフェンス」の記事における「考案と実績」の解説
このシステムを考案したのは1950年代にアメリカ・カンザス州立大のコーチをしていたテックス・ウィンター(英語版)である。彼は同じ州の強豪・カンザス大学のセンター、ウィルト・チェンバレンに対抗するためこのオフェンス・システムを考案した。攻撃の時に3人の選手が三角形を作るように位置し、互いにボールをパスし合って攻撃のチャンスをうかがうという特徴がある。当初は「トリプルポスト・オフェンス」と呼んでいたが、後に「トライアングル・オフェンス」と呼ばれるようになった。 ウィンターはこのシステムを使ってカンザス州立大を全米優勝に導いた。その成功によって彼はNBAのコーチとなったが、プロ選手に対してはあまり上手く機能せず、テックス・ウィンターもその後長くNBAのコーチを務めることはなかった。 1980年代初期からウィンターはシカゴ・ブルズのアシスタント・コーチを務めていた。トライアングル・オフェンスは長く忘れられていたが、1987年に同じブルズのアシスタント・コーチに就任したフィル・ジャクソンがこのシステムに心酔し、ジャクソンがヘッドコーチに就任した1989年からブルズで採用された。このシステムを採用したシーズン、ブルズは東カンファレンス決勝で敗退したが、翌年からスリーピート(三連覇)を達成した。マイケル・ジョーダンが野球選手になることを夢見て一時期引退したため2年ほど優勝から遠ざかるが、ジョーダンがブルズに復帰した1996年からは再度スリーピートを達成。その後、ブルズは主力選手の多くが引退や移籍し、ジャクソンもコーチを辞任したが、1999年にジャクソンがロサンゼルス・レイカーズのヘッドコーチに就任すると(考案者のテックス・ウィンターもこの時レイカーズのアシスタント・コーチに就任している)再びこのシステムを使ってレイカーズをも3年連続優勝に導いた。その後、2011年までレイカーズではジャクソンがヘッドコーチをしていた時期は必ずこのシステムを採用している。
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