経口サプリメントの有効性
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/04/14 09:03 UTC 版)
「グルコサミン」の記事における「経口サプリメントの有効性」の解説
2009年のメタ分析は、2008年6月までの無作為化比較試験2報で検討し 、変形性関節症の患者によるグルコサミンの長期 (3年間) 摂取は、変形膝関節腔の狭小化 (JSN) をわずかに抑えた。2010年のこれら2試験を含むメタ分析は、200名以上を対象とした大規模な無作為化比較試験10報を検討し、膝や腰の変形性関節症患者によるグルコサミンやコンドロイチン硫酸の単独または併用摂取は、関節の痛み、関節腔の狭小化に影響は与えなかったとした。 Runhaarらによる2017年、『ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル』の論文では、重症度・性別などのサブグループでの効果の違いを検出しようとしてレジストリに登録された無作為化比較試験21件のうち6件を的確とし、計1663名分の試験をメタ分析し、膝関節、股関節の疼痛や関節機能に対して3か月・2年時点で偽薬を上回る効果はなかったとした。Harrison-Munozらによる2017年のメタ分析は、システマティックレビュー11報、無作為化比較試験35試験のうち膝関節を対象としデータが分析できる経口のグルコサミンの研究21件から、証拠の確実性が低いので効果は不明、副作用は偽薬と変わらず証拠の確実性は高いとした。 2018年6月のメタ分析は無作為化比較試験26件から、コンドロイチン(14件)では偽薬を上回る剛性改善と鎮痛作用、グルコサミン(12件)では剛性改善能見が見られたが、研究数が限られている両者の併用(4件)では偽薬を上回らなかったとした。2018年8月のメタ分析は29件を対象としグルコサミン13件、コンドロイチン16件、併用6件で両者とも単体では痛みに有効、併用による追加の効果はないとした。2018年9月のメタ分析は、日本語や中国語文献の無作為化比較試験も結合し、2003年以降の18件から膝関節の痛みを少し緩和しているが、6件でコンドロイチンも併用されていたとした。 2018年に変形性関節症に対する健康食品をメタアナリシスし、グルコサミンは偽薬と比較して統計的に有意な差を示すが、その効果は臨床的には小さなものであった。
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