細辛とは? わかりやすく解説

さい‐しん【細辛】

読み方:さいしん

ウスバサイシンの別名。また、その根や根茎乾燥させたもの。辛み特有の香りがあり、漢方鎮咳(ちんがい)・鎮痛薬に使う。


みらのね‐ぐさ【細辛/×韮の根草】

読み方:みらのねぐさ

ウスバサイシン古名。〈和名抄


ウスバサイシン


ウスバサイシン

(細辛 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/19 02:32 UTC 版)

ウスバサイシン
栃木県北部 2018年4月
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : モクレン類 Magnoliids
: コショウ目 Piperales
: ウマノスズクサ科 Aristolochiaceae
: カンアオイ属 Asarum
: ウスバサイシン A. sieboldii
学名
Asarum sieboldii Miq.
シノニム
  • Asiasarum sieboldii (Miq.) F.Maekawa
  • Asarum sieboldii var. cineoliferum Y.Fujita
和名
ウスバサイシン

ウスバサイシン(薄葉細辛[1]学名Asarum sieboldii Miq.)は、ウマノスズクサ科カンアオイ属分類される多年草の1シノニムAsiasarum sieboldiiAsarum sieboldii var. cineoliferum(カワリバウスバサイシン))[2]

分布と生育環境

中国大陸中南部、朝鮮半島および日本に分布する[3]

日本では、本州の中部地方、関東地方から中国地方にかけて広く分布し、山地のやや湿った林下に生育する[3][4]。従来、関東地方以北、主に東北地方で本種とされてきたのは、2007年にトウゴクサイシン Asarum tohokuense Yamaji et Ter.Nakam. として分けられ、新種記載された[3][4]

特徴

花期は3-5月頃で[1]、暗紫色の花を咲かせる。花弁のように見える部分は萼である。同種のアオイ類などと比べ、葉が薄いこと、味が辛いことが和名の由来となっている。アリが種子を運ぶ。国内に分布するウスバサイシンは、形態、含有成分の違いなどにより複数の亜種が指摘されている[5]

本種は上胚軸休眠種子と呼ばれる特性があり、植物体が種子を飛散させる状態になっていても、種子内部の胚は十分に成熟をしていない。そのため、湿潤埋蔵期間中(実際には、土中で発芽時期までの期間)に胚が肥大成長し発芽に至る。また、成熟は10℃および25℃・100日では進まず、至適温度は15℃・50日程度とされる[6]

生薬

ウスバサイシンまたはケイリンサイシンAsarum heterotropoides var. mandshuricum、シノニムAsarum heterotropoides var. mandshuricum)の根および根茎は細辛(サイシン)という生薬である。解熱、鎮痛作用があり、小青竜湯、麻黄附子細辛湯、立効散などの漢方方剤に使われる。

  • ウスバサイシンの地上部に含まれるアリストロキア酸は腎障害発生の注意喚起がされている[7][8]

脚注

  1. ^ a b c 林 (2009)、549頁
  2. ^ 学名はSugawara, Takashi. (2006) "Asarum", Flora of Japan Volume IIa, K. Iwatsuki et.al. (ed.), KODANSHA, 2006, pp.368-387.及び「BG Plants 和名−学名インデックス」(YList)に従ったが、日本薬局方ではAsiasarum sieboldiiを採用している。
  3. ^ a b c 山路弘樹, 中村輝子, 横山潤, 近藤健児, 諸田隆, 竹田秀一, 佐々木博, 牧雅之「日本産カンアオイ属ウスバサイシン節の分類学的研究」『植物研究雑誌』第82巻第2号、植物研究雑誌編集委員会、2007年4月、79-105頁、doi:10.51033/jjapbot.82_2_9957ISSN 0022-2062 
  4. ^ a b c 『改訂新版 日本の野生植物 1』p.62
  5. ^ 長沢元夫「生薬の赤外部吸収スペクトルによる分析 (第2報) : 細辛の赤外部吸収スペクトルによる分析」『薬学雑誌』第81巻第1号、日本薬学会、1961年、129-138頁、doi:10.1248/yakushi1947.81.1_129ISSN 0031-6903 
  6. ^ 鈴木幸子, 福田達男, 荒金眞佐子「ウスバサイシンAsiasarum sieboldii F. Maekawaの発芽特性」『生薬学雑誌』第60巻第1号、日本生薬学会、2006年2月、28-31頁、 ISSN 13499114NDLJP:10758259 
  7. ^ 藤村敏子, 玉置清志, 飯田修司 ほか、 「民間療法によって末期腎不全に至ったアリストロキア酸腎症の1例」 『日本腎臓学会誌』 2005年 47巻 4号 p.474-480, doi:10.14842/jpnjnephrol1959.47.474, 日本腎臓学会
  8. ^ 香港衛生署がアリストロキア酸を含むいわゆる漢方製剤に注意喚起(080115) - 素材情報データベース<有効性情報>(国立健康・栄養研究所

参考文献

  • 林弥栄『日本の野草』山と溪谷社〈山溪カラー名鑑〉、2009年10月。 ISBN 9784635090421 
  • 大橋広好・門田裕一・木原浩他編『改訂新版 日本の野生植物 1』2015年、平凡社

関連項目

外部リンク


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