紀伊長島図書室の歴史
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「紀北町図書館」の記事における「紀伊長島図書室の歴史」の解説
紀北町多目的会館は1981年(昭和56年)4月9日に竣工した鉄骨構造3階建ての施設で、2階に多目的会館図書室があり、紀伊長島公民館を併設していた。この施設は「農業構造改善村落特別対策事業」の一環で建設され、農家のために建てられたものであったが、農業とは関係のない一般の町民の社会教育や文化活動の場としても活用された。2階の図書室は当時町民の間で「町に図書館を」という運動に応えるものとなった、という記述が『紀伊長島史』にあるが、開館時点の蔵書は公民館から引き継いだ一般書100冊、児童書400冊しかなかった。そこで図書充実委員会を立ち上げて町民への募金活動を展開し、図書の寄贈を受けて所蔵冊数を増やしていった。 多目的会館は耐震基準を満たしていない上、老朽化が進行し、図書室部分の床面積は和室部分35m2を含めて145m2と狭く、書架の間隔が75cmほどで利用者間がすれ違えず、書架の余裕や学習・閲覧スペースがないなどの問題が山積していた。そこで紀北町では、2007年(平成19年)に耐震工事が完了している紀北町地域振興会館(旧・紀北町紀伊長島総合支所)2階への移転を計画した。新図書室の面積は567m2で、一般書架15,000冊以上、児童書架6,000冊以上、絵本書架3,000冊以上、AV書架150点以上を目標に掲げた。2016年(平成28年)12月の紀北町議会で、2017年(平成29年)3月に紀北町地域振興会館へ移転、紀伊長島図書室に改称することが決定した。2016年(平成28年)12月、「年末年始に役立つ本」のコーナーを開設した。なお図書室には嘱託職員として図書館司書1名を配置していた。 そして2017年(平成29年)2月26日に多目的会館図書室が移転のために一旦休館となり、同年3月11日に紀北町地域振興会館へ移転し、紀伊長島図書室として再開した。同日に紀伊長島資料室も開室し、両施設の開室記念式典が12時45分から挙行された。新図書室は書架を低く通路を広くし、学習スペースも設置した。
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