節約のマイナス面
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/11 18:11 UTC 版)
多くの人間が家計を気にして節約に走ると、社会全体としては需要の減少となって悪影響が出る場合がある(合成の誤謬)。特にこれは景気後退の際に顕著である。現在の経済学では、不景気で税収が減っても政府は節約策を取らないのが常道である。 節約の為に割高な3R製品、省エネ家電商品の購入などの他に社会資本、文化資本、ソーシャル・キャピタルが必要なものもあり、相応のイニシャルコストがかかる。 節約術の中には根拠が無いものや合計すると支出が変わらないものもある。また、実際にはランニングコストが増加したり、故障の原因となって修理費用がかかる、寿命を縮めるなど却って支出が増えるものがある。 節約の基本は無駄遣いを無くすことであるが、無駄な支出の整理が進むと効果は頭打ちになる。また、貯蓄などは元々ある資本や収入以上には増えないため貧困、ワーキングプアの根本的な解決にならず、不当廉売やブラック企業の温床になる事もある。無理な節約による機会費用の損失や不健康、ストレスによる浪費、ポイントサービスや廉売目当てで必要以上に買う、1円でも安く購入しようと時間や労力を使うなどで負債が脹らむこともある。資本や資産はインフレリスクやデフレリスクなどのリスクや減価償却等で価値が上下するため、可処分所得を多くするためには自己投資や金融投資等をして収入や収入源を増やす必要がある。
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