第3楽章 Rondo-Burleske: Allegro assai. Sehr trotzig
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「交響曲第9番 (マーラー)」の記事における「第3楽章 Rondo-Burleske: Allegro assai. Sehr trotzig」の解説
「ロンド=ブルレスケ」アレグロ・アッサイ きわめて反抗的に イ短調 2/2拍子 「ブルレスケ」とは「道化」を意味する。草稿には作曲者自身の「アポロにいる私の兄弟たちへ」の書き込みがある。 おおまかにABABC(中間部)Aという構成。トランペットの信号音とAの断片による短い序奏のあと、力強くAが開始される。 Aは多声的で、自作の交響曲第1番第3楽章及び第4楽章との関連が指摘される(譜例10)。 譜例10 Aのリズムを持って移行することによって、2/4拍子でユーモラスな副主題の役割を果たすB(譜例11)が現れる。 譜例11 この両者がフゲッタ的に組み合わされて曲は進行し、レハールの『メリー・ウィドウ』や交響曲第3番第1楽章からの引用を交えながら、快活だが皮肉な雰囲気で曲は進む。 Aの盛り上がりの頂点でシンバルが打たれ、Cが導かれる。ここでは、回音(ターン)音型を含むなめらかな動機とホルンの6度跳躍上昇の動機が組み合わされるうちに雰囲気が一変し、ニ長調でトランペットが柔らかく回音音型を奏する(譜例12)。 譜例12 クラリネットなどを主にして、徐々にAの動機が皮肉な調子で戻ってくるが、ハープの動きでCと頻繁に交代する。大太鼓の弱音のトレモロによってAが支配的となり、完全にAの動機が帰ってきたあと、速度を上げて狂おしく盛り上がり、最後はストレッタ的に急迫する。 演奏時間は約11-15分程度。
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