第一次世界大戦と恐慌
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/04/01 04:39 UTC 版)
「スコットランドの歴史」の記事における「第一次世界大戦と恐慌」の解説
第一次世界大戦は、スコットランドにつらい影響をもたらした。失業と貧困のせいで、兵の募集に応じる率が高かったので、戦争による被害も大きかったのだ。英国におけるスコットランドの比率は、人口では10%だったのに、兵の数では15%となり、死者の数では20%となった。 スコットランド経済は、第一次世界大戦のころから徐々に地盤沈下していった。この理由として、以下があげられている。このようなスコットランド経済の停滞は、ブリテン連合王国内でのスコットランドの地位をも押し下げ、しだいに「お荷物」扱いされるようになった。 労働者と資本家の対立:貧富の格差が広がり、劣悪な生活環境に追い込まれていた労働者は不満を募らせていた。 実学志向の弊害:スコットランドの教育機関は実学志向が強く、数学など基礎研究が軽んじられた。結果、世界の技術革新に水をあけられることとなった。 1930年代に世界恐慌がおとずれると、スコットランドも深刻な経済不況にみまわれた。社会不安のなかで、左右両イデオロギーの急進的勢力がひろがり始めた。とくに右派のナショナリスト政党は、のちのスコットランド国民党につながることになるが、これは連合王国の枠内にとどまりつつ(すなわち、経済的恩恵を留保しつつ)スコットランド独自の外交・国防などを実現するものであった。
※この「第一次世界大戦と恐慌」の解説は、「スコットランドの歴史」の解説の一部です。
「第一次世界大戦と恐慌」を含む「スコットランドの歴史」の記事については、「スコットランドの歴史」の概要を参照ください。
- 第一次世界大戦と恐慌のページへのリンク