競馬関係者の反応
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/12 21:37 UTC 版)
「第32回ジャパンカップ」の記事における「競馬関係者の反応」の解説
競馬評論家の柏木集保はレース回顧の中で、今回の事象が新しい「降着ルール」を取り入れるちょうどその過渡期に発生した、きわめて難しい判断を求められる審議だったとし、そのうえで岩田康誠の騎乗を「強引かつ危険」と見なしたものの、「狭いスペースを強引に狙った岩田騎手にはペナルティーが科せられるのは当然だが、降着に相当するほどオルフェーヴルに重大な影響を与えたわけでない。岩田騎手はその騎乗に制裁を受けても、降着処分はない」との見解を示した。一方でジェンティルドンナと馬体を合わせてからゴールまで鞭を入れずに追ったオルフェーヴルの池添謙一には「左ムチを使うスペースはない。しかし右ムチを強打したなら、おそらくオルフェーヴルはもっと内によれ、「悲惨な事態」が発生していたことだろう。トールポピーのころの池添謙一騎手ではない。」と冷静に対処した騎乗を高く評価した。また今回の審議が20分も時間を要するのは問題が大きすぎるとし、新降着制度では状況判断が難しく、10分後くらいにファンにアナウンスできなければ、そのときの関係者や裁決委員のムード次第に陥りかねないとの懸念を示している。 元騎手でありブログや雑誌などで様々な提言を行っている坂井千明は『不利がなければオルフェーヴルが勝っていた』というタイトルで、岩田康誠の騎乗を「個人としてもあまりいい印象を受けない」「あそこまでぶつけられたらバランスが崩れて走りに大きく影響する。オルフェーヴルはぶつけられたせいで手前を替えている」「ぶつけた相手がオルフェーヴルだったからこそ、ジェンティルドンナは降着にならずに済んだとも言える。」とした上で「オルフェーヴルは重大な影響を受けたし、あの不利がなければオルフェーヴルが勝っていたと僕は思う。」との見解を示した。一方の池添謙一の騎乗には「ジェンティルドンナの進路をどうせ閉めるのなら、もう一完歩でも早く内に寄せていたら進路もうまく塞げていただろうし、ぶつけられずに済んだと思う。」「手綱を引っ張ったり立ち上がったりして、不利を受けたのをアピールしていたら結果は違っていたかもしれない。」「3~4完歩でも遅らせて動いていれば、楽に勝っていた」「本調子であれば、直線で不利を受けたとしてもアッサリ勝ったんじゃないかな。」と書いている。ただし裁決の判定には直接言及はしていない。 競馬評論家の伊吹雅也は自らのブログで「岩田康誠騎手の騎乗はちょっと危険だ」とした上で「オルフェーヴルの受けた不利はそれほど致命的なものではない」という見解を示した。 またジェンティルドンナを管理する調教師・石坂正は「私としては審議は大丈夫だなと思っていました」と話し、同じく生産したノーザンファーム代表の吉田勝己は「これが失格になったら競馬にならないよ」と柔和でかつ笑みを含んだ表情で話していた。
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