競技パント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/31 06:14 UTC 版)
イングランドにおける競技パントはテムズ・パンティング・クラブ(英語版)によって統括されている。同クラブは審判員の一覧を管理するとともに、競技規則を記載したハンドブックを発行している。 パントを用いたレースは1対1で行われる。川の直線区間において最大880ヤード (800 m) の距離を往復する形式で、両端にはそれぞれに割り当てられるコースごとに「ライペック」(英語: ryepeck)と呼ばれる棒が立てられる。レースのスタートは下流側の2本のライペックの間に船尾をあわせて行われ、上流側のライペックを回ってスタートラインに戻る(自コースのライペックへの接触でも可)とゴールとなる。パントの軌跡は上流側のライペックを囲むものになるものの、方向転換はパントごと転回するのではなく、単にそれまでの船尾を船首とすることによって行われ、上流側ライペックを通過する過程と合わせて「ストッピング=アップ」(英語: stopping-up)と呼ばれる。 ハンディキャップ付きレースでは中央幅2フィート (61 cm)、端部幅18インチ (46 cm) の規格化されたパントが用いられるが、それ以外の場合には幅、長さともに規定はなく、幅15インチ (38 cm) のものさえ存在する。競技用のパントは通常両端にティルを備えており、選手はパントの中央部で操縦する。 1890年代前半以降、競技パントはテムズ川で行われる数々のレガッタの一環となっている。また、メイデンヘッドでは100年以上の歴史を持つテムズ・パンティング・チャンピオンシップが毎年開催されている。
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