競技の変化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/17 15:56 UTC 版)
以前は、約42 kmの長丁場を考慮した心理的駆け引きと持久力が重要であった。しかし、近年は男子女子ともに高速化がめざましく、スピードも求められるようになってきた。これに伴い、ペースメーカーを利用したスリップストリーム や、同じ国やチームの選手で組んでラップの上げ下げを意図的に行い、余裕のない選手やスピードの乏しい選手をふるい落としていくなど、自転車ロードレースの様な動きも見られるようになった。そのため、近年では5000mや10000mでのトップ競技者を中心とした高速化が特に男子で顕著となっている。 マラソンは道具を使わないスポーツであるため、科学的なトレーニング法や食事を含めた身体管理による身体能力の向上や走行フォームの改善などが記録更新の鍵となるが、走りやすさに直接影響を与えるシューズについては、プロ選手がインナーソールを自分の足裏に合わせたり、軽量化を優先し数回のレースで寿命を迎える本番用のレーシングシューズを使うなどといった事が行われてきた。近年では底に炭素繊維のプレートを埋め込んで反発力を高めたシューズなど、走行力を補助する設計やハイテク素材の利用も行われている。また高速化に伴い空気抵抗の大きいランニング・パンツより体に密着するタイツを使用する選手も増えている。これらのハイテク装備に支えられた記録更新に対してはアンフェアという意見もある。
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