研究史と保存活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/19 18:52 UTC 版)
前述したように無生野の大念仏は、踊念仏の初期形態をとどめるものとして、五来重の『庶民文化資料集成・民間芸能』、佐藤森三の『無生野の大念仏』、跡見学園短期大学の『山梨県秋山村調査報告書』および『無生野の六斎念仏調査報告書』、東京女子大学民俗調査団の『甲州秋山の民俗』など、複数の民俗学者や民俗学研究団体により調査が行われ、その民俗資料価値が指摘されてきた。また、1972年(昭和47年)から翌年にかけ、國學院大學の芸能史研究会が文化庁の三隅治雄監修のもと、数回に及ぶ現地調査・民俗採集を行い、雑誌『民俗芸能』に詳細な報告書を発表している。 太平洋戦争中でも中断することなく、連綿と継承されてきた無生野大念佛講は、約50世帯ある無生野地区住民全員が講員であり、文化財指定以前は、大念佛で浄めたお札を各戸に配って浄財を集めていたと言う。文化財指定後は県や国からの補助金によって運営されており、1973年(昭和48年)10月4日に無生野地区住民から構成される無生野大念佛保存会が設立され、無生野地区在住の小学生や中学生が参加するなど、後継者の育成が行われている。
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