研究・国際的な活動
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/12 09:30 UTC 版)
また、各地で気象観測の一環として黄砂が観測されているが、観測点に偏りがあることに加え、気象観測だけでは黄砂現象の解明には不十分なため、より精密で計画的な観測が必要となる。これまでは、個人や小規模なグループによる研究が行われてきた。しかし、1990年代に黄砂現象の実態が詳しく分かるようになったことで、黄砂の実態把握には、数十年という長期間の監視体制を整える必要があることが次第に明らかになってきた。 現在市民向けに提供されている黄砂情報は以下のとおりである。 黄砂情報、黄砂に関する気象情報 - 気象庁、気象研究所などによる。 黄砂予報、注意情報(3段階) - 韓国気象庁による。 砂塵暴予報、警報 - 中国気象局による。翌日までの短期間の予報しかできなかったため、中国科学院によって数値予報システムが開発され、運用が開始された。 このほかにも、行政機関や研究機関による大規模なプロジェクトがある。 ADB/GEF黄砂対策プロジェクト - UNEP・UNESCAP・UNCCD・ADB・中国・韓国・モンゴル・日本の8者が参加。黄砂対策プラン(リンク参照)を作成するなどの成果を上げている。 黄砂実態解明調査 - 環境省によるプロジェクト(リンク参照)。 日中韓3カ国環境大臣会合 - 黄砂問題に関する合意形成も行う。 日中韓局長級会合による黄砂対策協議。 国際ダストストームワークショップ - 黄砂研究に関する国際的な会合。 また、モンゴル・中国・韓国・日本各国の多数の大学、研究機関、行政機関が研究や観測に関わっている。複数の国家間で、観測機器や資金の援助、植林や農業指導などの協力も行われている。植林や農業指導については、NGOなどの民間団体が関わったプロジェクトもある。
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