石油火力発電所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 16:46 UTC 版)
主に重油を燃料とする発電所が大半を占める。原油や軽油、灯油を燃料とする発電所も存在する。かつてはナフサも使用されていた。アスファルト・ピッチの利用も進められている。 日本では第二次世界大戦以降、急速に普及し1970年代前半には石油火力が大半を占めていたが、オイルショック以降、他の燃料への代替が進んでいる。 現在では石油火力発電所の新設が原則として禁止されており(後述)、老朽化した旧式の発電設備が多く効率も悪いため、稼働率低下の一因となっている。 石炭火力と比べ、出力の調整など柔軟な運用に対応しやすいため、ピーク電源及び調整電源として運用されている。 近年の原油高により、他の燃料よりコストがかかるほか、化石燃料の中では最も産出国の事情に左右されやすく安定供給に問題がある。 採用例中部電力 三重火力発電所4号機(12.5万kW):日本初の重油専焼火力。※1989年廃止 JERA 姉崎火力発電所1号機(60万kW):日本初の超臨界圧ボイラーおよび蒸気タービンを採用。 JR東日本 川崎火力発電所1号機(14.42万kW):日本初のコンバインドサイクル発電方式を採用。 JERA 鹿島火力発電所1~6号機(計440万kW):石油火力では日本最大の発電量。5、6号機は日本初の100万kW機。
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