痛み入ります

実用日本語表現辞典

痛み入ります

読み方：いたみいります

痛み入りますとは、自分の心情や感情を強く表現する際に用いられる言葉である。主に、深い感動や感激を受けた時、または強い悲しみや苦しみを感じた時に使用される。痛み入るとは、文字通りに解釈すると「痛みが身に染み入る」ことを意味し、感情が深く身体に影響を及ぼすほど強いというニュアンスが含まれる。この表現は、日本の古典文学や戯曲、歌謡曲などにも見られ、現代でも広く用いられている。ただし、この表現は比喩的な意味合いが強いため、文字通りの身体的な痛みを表す際には使用されない。

（2023年8月2日更新）

痛み入ります

読み方：いたみいります

痛み入ります（いたみいります）とは、目上の相手などの厚意や親切に恐縮し、感謝の意を表す言葉である。現代では挨拶表現の一つとして用いられる。

「痛み入ります」は、動詞「痛み入る」の連用形「痛み入り」に丁寧の助動詞「ます」がついた形。「痛み入る」は、恐縮しながらも心に染み入るほど有難く思うといったニュアンスがある。

「痛み入ります」は、上司や取引先などからの情けや厚意を申し訳なく思いながらも、感謝の気持ちをひしひしと感じているといったニュアンスを伝える場合に使われることが多い。

・真摯なご忠告痛み入ります
・過分なお言葉を賜り、痛み入ります。

「痛み入ります」の類語には「恐れ入ります」や「恐縮です」などがある。「恐れ入ります」は、「痛み入ります」に比べて申し訳ないといったニュアンスが強い。また、「申し訳ないが頼みたいことがある」といった場合に「恐れ入りますが」という使い方ができる。「恐縮です」は、何かに抜擢されたり褒められたりした時に、自分がそのような立場になるのは身に余る思いだ、といったニュアンスで用いられる。

「痛み入ります」のビジネスにおける使い方には、「ご高配痛み入ります」「ご厚情痛み入ります」「お心遣い痛み入ります」などがある。
「ご高配痛み入ります」の「ご高配」は、相手の配慮を敬う表現。普段の感謝の意を取引先に伝える際などに用いられる。ビジネスメールの書き出しとして「平素は格別のご高配を賜り」などといった表現でも使われる。
「ご厚情痛み入ります」の「ご厚情」は、厚い情け。取引先などから何かをもらった後などに、ビジネスメールなどでお礼の言葉として用いられることが多い。
「お心遣い痛み入ります」の「お心遣い」は思いやりといったニュアンスがある。相手の思いやりのある行為や助力してもらったことに対して、礼を述べたい時に用いられる。

（2019年12月27日更新）

痛み入ります

読み方：いたみいります

「痛み入る」を丁寧に叙述する表現。相手の言動に対して申し訳ない、恐縮する、といった意味を表明する言い回し。

（2011年6月13日更新）