病気の拡散
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/03/28 07:48 UTC 版)
「キャッサバ褐色条斑病」の記事における「病気の拡散」の解説
1936年にCBSDが最初に同定された後、ウガンダでは防除の努力によりほぼ完全に除去されており、感染地域における収穫高の低下は比較的小さなものだった。CBSDは、ケニアからモザンビークにかけての海抜 1000 m以下の沿岸部とマラウイ湖岸地域に限られていた。しかし2000年時点では、CBSDは東アフリカ全体に急速に拡散していた。ウガンダ、コンゴ民主共和国、タンザニアのヴィクトリア湖周辺地域で報告されており、中高度域(海抜 1200–1500 m)も現在では病気が発生する地域となっている。2009年時点では、CBSDのアウトブレイクはウガンダの南部から中部にかけてとマラ州で最も多く起こっている。CBSDはルワンダとブルンジでも報告されている。 CBSDの発生は、CMVに対する抵抗性がある品種が広く栽培されているウガンダで最大であり、一般的にCMV抵抗性品種でよくみられる。近年の調査では、調査された23の地区において70%がCMV抵抗性品種を栽培しており、そのすべてがCBSDに対して脆弱であった。また、これらの品種では最上部の5枚の葉には200頭ものコナジラミの成虫が生息していた。 拡散のパターンについては予測を立てることはできない。病気は1点から拡散してゆくのではなく、むしろ離れた地点に出現したり、「ホットスポット」として出現したりするため、モデルを立てることは困難である。この予測の困難さは、感染した地域からの挿し穂の移動が行われることや、特定の地域にコナジラミが大量に存在することなどから生じている。
※この「病気の拡散」の解説は、「キャッサバ褐色条斑病」の解説の一部です。
「病気の拡散」を含む「キャッサバ褐色条斑病」の記事については、「キャッサバ褐色条斑病」の概要を参照ください。
- 病気の拡散のページへのリンク