産業廃棄物処理業者による不正転売
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 21:02 UTC 版)
「壱番屋」の記事における「産業廃棄物処理業者による不正転売」の解説
2016年1月13日、異物混入の疑いがあるために廃棄を依頼したビーフカツが、産業廃棄物処理業者のダイコーによって不正に転売され、愛知県内のスーパー(約22店舗)で販売されていたと発表した。愛知工場で使用している合成樹脂製の器具が混入している可能性があり、混入した時点が不明なため、全ロットである40,609枚の廃棄を依頼していた。きっかけは、系列店に勤務するパート従業員が、ある筈がないスーパーマーケットで販売されているのを発見し、壱番屋本部に通報したことで発覚した。 販売していたスーパーは Aマート アブヤス 神守店(津島市)、春田店(名古屋市中川区) いちや(愛西市) 生鮮館やまひこ 南大通店(稲沢市)、小牧店(小牧市)、勝川店(春日井市)、如意店(名古屋市北区) フードパーク ウオダイ瑞穂店(名古屋市瑞穂区) スーパーサノヤ(名古屋市中区) など ダイコーは、岐阜県羽島市にある「みのりフーズ」に転売しており、ダイコーは愛知県庁の調査に対し転売は初めてであると説明した一方で、みのりフーズの実質経営者によると、過去にも2014年ごろから2、3回取引していたとのことである。また、書類上は、全て堆肥化したとしていたことも明らかになっている。この件に対し、愛知県警察は廃棄物処理法違反の疑いで、2016年1月14日午後にダイコーを捜索、伝票や帳簿を押収した。 その後、似たような製品が売られているとの連絡があり、愛知県が愛知県愛西市の精肉店の在庫を調べたところ、ビーフカツに加えチキンカツも発見された。愛知県が壱番屋に確認したところ、2014年8月にもダイコーに廃棄処分を依頼していたとのことであった。みのりフーズや同社と取引している弁当店でも、同じチキンカツが発見された。さらに岐阜県や三重県でも流通が確認された一方で、1月13日の聞き取り調査を最後に、ダイコーの責任者との連絡が取れなくなった。 1月16日、愛知県警察はみのりフーズの捜索を行った。なお、みのりフーズの冷凍庫からは、冷凍マグロや鶏肉などの食品も見つかっており、壱番屋以外の食品廃棄物も取引していた疑いがもたれている。 その後壱番屋は、ダイコーと同社会長を相手取り、損害賠償を求める訴訟を名古屋地方裁判所で起こしたが、ダイコー側は裁判に出廷しなかったため、2017年12月22日に、ダイコー側に2,015万円の支払いを命じる判決が確定した。
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