生物膜法
生物膜法
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/09 04:28 UTC 版)
接触材・濾材を配した水路や水槽、あるいは濾材を組み上げた濾床を設け、接触材表面に多様な微生物から成る生物膜を成長させて汚水を処理する方式。生物膜とは水中の固体表面に自然発生する、例えば川底の茶色いコケと同様のもので、好気から嫌気まで多種の微生物で構成される。接触材は水流と生物膜の重量に耐えるものとして、砕石やプラスチックが主に使われる。生物膜と汚水の接触方法、酸素の供給方法によりいくつか種類があり、生物膜が常に水面上にある、常に水面下にある、その中間、の3つに大別できる。それぞれ代表例を以下に記す。 散水濾床法 最初期の下水処理場で使用された生物処理法で、砕石に汚水を散水し空気中の酸素を利用する。処理水の水質が悪く、現在は採用されることがない。 接触酸化法 水槽中に接触材を沈め、曝気攪拌する。設備面では標準活性汚泥法と似ている。 好気性濾床法 下部から曝気を行っている濾床に汚水を通水することで、濾過と生物処理を同時に行う方式。最終沈殿池が不要である。 回転生物接触法・回転円板法 汚水に一部を浸した円板を横軸回転させ、生物膜に汚水と空気を交互に供給する。
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